2013 Fiscal Year Research-status Report
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24730302
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| Research Institution | Fukuoka University |
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Principal Investigator |
瀬戸林 政孝 福岡大学, 経済学部, 准教授 (10383952)
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| Keywords | 近代中国 / 市場 / 制度設計 / 取引 / 桐油 |
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| Research Abstract |
本研究のテーマは近代中国の市場設計と制度変化に関する実証研究である。近代中国の市場における制度設計に焦点をあて、新たな制度の形成過程とその制度が社会にどのように定着したのかを検討することによって、近代中国の商品市場における制度変化を実証的に明らかにすることを目的としている。具体的には、近代中国の主要輸出品となった植物油類の一つである桐油の取引に焦点をあて、桐油取引における不正の発生と解消の分析を通じて、どのように市場が設計され、さらにどのように制度変化が生じたのかを検討する。本研究で示した制度設計の分析を通じて、新制度下における新しいルールと旧制度下における古いルールとの関係に注目しながら近代中国の経済成長の制度的要因を明らかにしたい。
平成25年度には、平成24年度に複数回行った研究報告で頂いたコメント、批判等を参考にしながら、主に資料収集及び資料の分析を中心に研究を進展させた。海外における資料取集では、中国湖北省武漢市の武漢市档案館にて、及び上海市の上海市档案館にて、19世紀末から20世紀初頭における油類及び桐油取引関連資料の収集を行った。また、国内における資料収集では、東洋文庫を中心に同時期の桐油取引に関する資料の収集を行った。以上の資料を通じて、19世紀末から20世紀初頭における桐油市場における取引慣習及び不正問題の実態が明らかとなる。さらに、本資料の桐油取引の分析を通じて、20世紀初頭の新たな制度の形成過程が明らかにされる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料収集に関しては概ね終了したと思われる。今後さらに資料調査を行い、未見の資料がさらに出てくれば、適宜柔軟に対応しながら更なる資料収集を行う予定である。こうした資料収集状況を踏まえて、本研究に関わる論文作成も順調に進展している。日本語による論文は一定程度完成し、また、その翻訳である英語論文も一定程度完成しており、適当な時期に、ネイティブチェックを受けるつもりである。もちろん、こうした作業は新しい資料の存在の発掘による論文の加筆修正と関わってくるので、時期を設定することが困難である。しかし、平成26年度中には完成するめどが立っているため、本研究は概ね順調に進展していると考えることができるであろう。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究は順調に進んでいるが、決められた期限内での本研究の実証水準をさらにあげることが今後の課題となるであろう。昨年度は研究の質を上昇させるために、資料取集および分析を積極的に行ったが、今年度は新資料の発掘とともに、分析により重点をおきながら研究を進めていく予定である。また、この分析を踏まえながら論文作成を行っていく。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該研究費が生じた要因は、上海-福岡間の航空費が予定していた以上に安価であったこと、及び昨年度購入予定であった商品が期日までに納入されなかったことである。
本研究費は引き続き予定していた商品の購入にあてるつもりである。
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Research Products
(1 results)
