2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24730302
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| Research Institution | Fukuoka University |
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Principal Investigator |
瀬戸林 政孝 福岡大学, 経済学部, 准教授 (10383952)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 近代中国 / 市場 / 桐油 / 制度 / 不正取引 / 経済成長 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近代中国の市場設計と制度変化に関する実証研究を行った。近代中国の市場における制度設計に焦点をあて、新たな制度の形成過程とその制度が社会にどのように定着したのかを検討することによって、近代中国の商品市場における制度変化を実証的に明らかにした。具体的には、近代中国の主要輸出品となった植物油である桐油の取引に焦点をあて、油取引における不正の発生と解消の分析を通じて、どのように市場が設計され、さらにどのように制度変化が生じたのかを検討した。最終年度には本研究の研究成果として、論文（Emergence of adulteration and institution in the Chinese market from the late imperial China to the 1930s）の執筆を行った。市場で不正取引が生じたとき、不正を取り締まるために中央政府等によって法律の制定等による市場設計が行われた。しかしながら、必ずしも十分な成果をあげることは出来なかった。不正を減少に導いたのは、市場参加者による市場設計であり、品質情報や価格情報等の情報を伝播させることによって不正は減少へと転じた。このことは、近代中国では、市場における問題を解決するためにはフォーマルなルールだけは不十分であり、市場参加者による市場設計が行われる必要があったことを示している。また、こうした市場設計のあり方は近代中国市場に見られたであろう特徴であり、ここに近代中国の経済成長の制度的要因がある。
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Research Products
(1 results)
