2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業における研究開発拠点の立地戦略に関する研究
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24730314
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
竹中 厚雄 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (30363899)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際経営 / 経営戦略 / 技術経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は下記の研究および分析作業を実施した。 1.関連研究(論文・文献)のサーベイ、研究動向の把握 2.特許データを用いた日本企業における国際R&Dの実証的分析 特に2の研究については、日本のエレクトロニクス関連産業に着目し、分析を実施した。その成果については、次の題目で学会にて報告を実施した。「日本企業における国際R&Dの展開―特許データを用いたエレクトロニクス関連産業の分析―」国際ビジネス研究学会中部部会第27回研究会(名城大学、2014年9月20日)。 この研究報告では、日本のエレクトロニクス関連企業における国際R&Dの展開プロセスについて、米国特許データを用いて分析を行った。分析の対象期間中(1998年から2006年)、日本のエレクトロニクス関連企業における国際R&Dは全体として規模的・地理的に拡大傾向にあった。また、具体的にR&D活動の内容について技術の多角化の側面から見ると、親会社は当該期間中に技術分野を絞り込む傾向にあり、同様に海外子会社の手掛ける技術分野についても狭まる傾向にあった。このことは、国際R&Dの規模的・地理的な拡大が、必ずしも技術的な多様性の拡大には結びついていないことを意味する。海外子会社のR&D活動については、親会社の相対的に手薄な領域を補完する方向へとシフトするのではなく、親会社のコア技術分野のR&D活動をより強化する様子が観察された。換言すれば、親会社が相対的劣位にある技術分野について、国際R&Dから補完するという動きは観察されなかった。
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Research Products
(1 results)