2012 Fiscal Year Research-status Report
社会問題に触発される社会企業家:環境系ビジネスの構築に関する理論的・経験的研究
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24730326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高橋 勅徳 首都大学東京, 社会(科)学研究科, 准教授 (70352482)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 経営学 / 企業家研究 / 環境経営 / 社会企業家 |
Research Abstract |
本研究課題「社会問題に触発される社会企業家:環境系ビジネスの構築に関する理論的・経験的研究」は、近年、環境問題に代表される社会問題(ex. 地球温暖化)から事業機会を見いだし、資源動員を果たすことで新規事業を構築する社会企業家に注目し、彼らの事業構築プロセスを理論的・経験的に明らかにすることを目的としている。 本年度は、欧米における社会企業家研究の理論的・方法論的展開に関する文献レビューおよび、パイロットスタディーとしてコンバージョン方式電気自動車の製造・販売を目指すイーブイ愛知株式会社の調査を行った。これらの調査研究から得られた研究成果は、11月に武蔵大学において開催された日本ベンチャー学会全国大会において学会報告が行われ、その後、『企業家研究』に投稿された。 また、本研究課題の具体的な研究目的である「環境系ビジネス構築に関する理論的・経験的研究」という観点から、新たな調査対象の探索を行った。具体的には、神津島における波力発電およびダイビングビジネスに関する調査、近年の環境関連の法規制および売電関連の法整備を前提に、太陽電池発電を利用した一般住宅建築の設計・施工・販売を行うイシンホーム株式会社、新耐震基準の制定を踏まえて、耐震性と居住性を両立した低価格住宅の設計・施工・販売を行う株式会社千金堂の調査を行った。 以上の研究実績に加えて、「社会問題に触発される社会企業家」という本研究課題の全体的な研究目的と関連して、既存の医療保険制度に阻まれ実施できない免疫細胞療法を自由診療として提供するメディネット株式会社の調査を行い、パイロットケーススタディとして公刊した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題「社会問題に触発される社会企業家:環境系ビジネスの構築に関する理論的・経験的研究」を実施するにあたって、本年度の研究計画は①欧米における先行研究のレビュー、および②電気自動車を対象としたパイロットスタディーの実施であった。当初に調査を予定していたベタープレイス株式会社の事業が縮小し調査継続が困難になるという事態に見舞われたものの、新たにコンバージョン方式電気自動車の製造・販売を行いイーブイ愛知株式会社での調査が可能になったため、当初に目指していた調査研究を進めることが出来た。その結果、研究開始当初に予定していたこの二つの計画については、11月に武蔵大学に於いて開催された日本ベンチャー学会での報告及び、『企業家研究』への投稿によって達成されたものと考えられる。 また本年度は、上記の計画の達成に加えて、本研究課題に基づく調査対象として伊豆諸島・小笠原諸島における波力発電・観光事業にかんする調査(神津島)、環境関連の法規制を利用して新たな一般建築サービスの提供を目指すベンチャー企業(株式会社千金堂・イシンホーム株式会社)での調査を実施し、来年度にむけた学会報告および論文執筆の基盤を作成することが出来た。加えて、「社会問題に触発された社会企業家」という本論文の大きな研究目的と関連して、医療法規制によって生じる医療問題に対して、新たな医療サービスの提供を目指すベンチャー企業の調査およびパイロットスタディーを実施することが出来た。 本年度の研究活動を通じて得られた理論的知見および経験的知見については、現段階では学会報告および論文として発表されたものは限られている者の、当初に計画を超えた知見を得られ、次年度以後の研究成果に繋がる点で、おおむね順調に進展しているものとして評価出来る。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題「社会問題に触発される社会企業家:環境系ビジネスの構築に関する理論的・経験的研究」は、近年、社会問題(ex. 地球温暖化)から事業機会を見いだし、資源動員を果たすことで新規事業を構築する社会企業家に注目し、彼らの事業構築プロセスを理論的・経験的に明らかにすることを目的としている。 今後は、昨年度に実施してきたJournal of Social Entrepreneurship掲載論文を初めとした、欧米における社会企業家研究/企業家研究の先行研究のレビューに基づいた経験的研究に基づく理論的・経験的研究の学会報告・論文投稿を目指す。 具体的には、昨年度に新たに開拓したフィールドである株式会社千金堂、伊豆・小笠原諸島でのフィールドワークの実績に基づいて、ベンチャー学会での学会報告予備、『組織科学』、『ベンチャーズレビュー』、『企業家研究』など関連学会が運営する学会誌への投稿を積極的に行っていく。 これらの作業と平行して、既に調査をパイロットスタディを実施したイーブイ愛知株式会社での調査継続と、昨年度の調査を経て新たに獲得した調査対象である八丈島の観光産業および、株式会社千金堂、株式会社メディネットでの調査を実施していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当無し。
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