2012 Fiscal Year Research-status Report
組織変革マネジメントおよび組織支持者の動員に関する考察
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24730327
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
国保 祥子 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教 (90595688)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 事例研究 / 組織 |
Research Abstract |
本研究の目的は、①組織の生存に必要な変革をどうすればもたらせられるのか、そして、②そのために組織利用者を組織支持者にどうすれば転換させられるのか、の2点について、組織マネジメントの観点から明らかにすることである。当初の研究計画では、24年度は主に文献調査および調査事例の選定のための探索的研究を行う予定であった。調査を行うと同時に、この探索的研究の期間をラポール形成期間として研究対象との関係性構築にも充て、同時に関連文献にあたり、概念の整理と要素の抽出を行い、仮説フレームワークを構築することとしていた。計画段階では徳島県、島根県、静岡県を研究対象として選定していたが、その後調査を進めた結果、これらのうち島根県、静岡県の事例は研究対象として適切とは言い難いことが判明した。そのため計画を変更し、新たな調査事例を発掘することにした。その結果、東日本大震災から丸2年を経た宮城県・岩手県・福島県でNPO法人や株式会社による復興支援事業が多く生まれており、地域社会に影響を与え始めていることから、これらの事例の探索的研究に切り替えようと考え、現地でのヒアリング調査を実施した。実際には宮城県仙台市、気仙沼市、南三陸町、石巻市、岩手県陸前高田市、大船渡市、大槌町、釜石市、福島県郡山市、福島市の事例を訪問。その中でいくつかの萌芽的事象を確認できたため、これらの事例の位置づけについて今後検討を進めていく。また過去事例の分析だけでなく、現在進行形の事例を追試的に調査することで、理論化の精度や他所での転用可能性を高めることを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画段階から研究対象事例を変更したこと、また24年度は急遽他の調査を実施することになったため、当研究は少々遅れ気味である。25年度でこの遅れを取り戻したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は事例調査を本格化させる。但し調査対象事例の変更に伴い探索的研究も引き続き行う予定であり、研究対象となる事例を抽出した後に、実際の調査を実施する。調査にあたっては理論的研究から導きだした分析フレームワークを確認するスタイルで実施する。この際は定性的な情報だけでなく、定量的証拠も用いる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度は当初の計画通りの支出に加え、24年度の遅れを取り戻す必要があるため、計画よりも増える見込みである。特に調査対象を変更したことで、当初25年度に予定していた調査旅費の交通費に加えて、24年度に計画していた探索的事例調査のための交通費の一部が発生する予定である。
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