2013 Fiscal Year Research-status Report
組織社会化研究における過程アプローチと内容アプローチの統合に関する研究
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24730336
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
竹内 倫和 学習院大学, 経済学部, 教授 (20418982)
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Keywords | 組織社会化 / キャリア発達 / 組織行動論 / 経営学 |
Research Abstract |
本研究は、平成24年度から27年度までの4年間において、新規学卒就職者の組織適応プロセス(組織社会化)に関して、既存研究で指摘されている過程アプローチと内容アプローチを統合して理論的・実証的に検討することを目的としている。本研究課題の2年目である本年度は、以下の点について検討を行った。 第1に、平成25年度入社の新規学卒就職者に対する質問紙の作成と質問紙調査の実施である。複数の企業に入社した新規学卒就職者に対して、質問紙調査を実施するとともに回答された質問紙の回収を行った。分析を行うため、回収されたデータは入力がなされ、いくつかの基礎的な分析が行われた。 第2に、組織社会化論及び関連するキャリア論や人的資源管理論領域における文献レビューの実施である。実証研究を行うためには、事前のモデル構築及び仮説の設定がきわめて重要になってくる。そのような中、国内学会や国際学会に積極的に参加し、最新の研究知見を得るとともに、上記の領域における文献を収集することによって、理論的検討を行った。 第3に、研究成果の公表である。今年度は研究課題の2年目であったが、基礎的な分析を通していくつかの研究成果が確認された。そこで、国内学会での学会発表を中心に研究成果の公表を行った。今後さらに詳細かつ精緻な分析を行うことによって、国際学会での研究発表や専門の学術雑誌への論文投稿を行うなど、研究の深化を図っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年間の研究課題の中で、文献レビューや新規学卒就職者に対する調査を実施するなど、2年目に行うべき研究内容について遂行することができた。また、いくつか研究成果も現れてきており、実際に国内学会を中心に研究報告をすることができた。 以上の点から、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は4年間であるが、進捗状況としては1年目(昨年度)と2年目(本年度)ともおおむね順調である。したがって、3年目においても当初の計画通り実施していく予定である。 3年目以降は、質問紙調査の実施が重要であること、及び回収されたデータに対する分析が重要であるため、それらの活動に注力していきたい。また、データ分析の結果見いだされた特筆すべき点については、研究としてまとめ、研究成果の発表を積極的に行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じた理由としては、2つの点を指摘することができる。第1に、今年度まではデータ分析において基礎的な分析が中心であったため、当初購入予定であった高度な分析が行える統計解析ソフトの購入を次年度以降へと変更をした。第2に、今年度は国内学会と国際学会の開催が重なったこともあり、国内学会を中心に参加をした。そのため、当初予定していた国際学会への参加・渡航費が当初よりも少なく抑えられたことがあげられる。 来年度以降、文献収集や研究成果の発表等で国際学会への参加が増えることが考えられる。また、これまでの研究遂行によって実施・回収された調査データに対して、来年度以降高度な統計分析を実施していくため、統計ソフトの購入も計画している。 以上より、使用年度の違いはあるものの、当初の使用計画と大きな変更はなく、着実に研究課題を遂行していく予定である。
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