2014 Fiscal Year Research-status Report
組織社会化研究における過程アプローチと内容アプローチの統合に関する研究
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24730336
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
竹内 倫和 学習院大学, 経済学部, 教授 (20418982)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組織社会化 / キャリア発達 / 組織行動論 / 経営学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成24年度から27年度までの4年間において、新規学卒就職者の組織適応プロセス(組織社会化)に関して、既存研究で指摘されている過程アプローチと内容アプローチを統合して理論的・実証的に検討することを目的としている。本研究課題の3年目である本年度は、以下の点について検討を行った。 第1に、質問紙の作成と質問紙調査の実施である。具体的には、平成26年度に企業に入社した新規学卒就職者向けの質問紙を作成するとともに、実際に質問紙調査を実施した。さらに、回収された調査票は、統計解析を行うため、データ入力がなされ、いくつかの分析が行われた。また、平成27年度入社の新規学卒就職者向けの調査を実施するために、新たな質問紙の検討も行った。 第2に、文献レビューの実施である。研究課題である組織社会化研究は応用領域であるため、関連する組織行動論、人的資源管理論、キャリア論などの幅広い専門領域に対する最新の研究動向を検討することが必要である。そこで、欧米の最新の研究成果を知るため、Academy of Managementなどの国際学会に参加するとともに、国内学会にも参加し関連領域の文献レビューを行った。 第3に、研究成果の公表である。まだ基礎的な分析段階ではあるが、既存研究に対して新たな貢献が見出される結果については、国内学会および国際学会での発表を中心に研究成果の発表を行った。今後、さらに精緻な分析を進めていくことにより、新たな研究成果の公表を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの3年間において、順調に文献レビューを実施し、新たな仮説モデルの構築ができている。 その上で、当初予定している調査もおおむね実施できており、実際研究成果も学会発表という形でいくつか報告することができている。したがって、4年目の研究活動に向けて順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のとおり、4年間の研究課題の中で、3年目まで順調に研究が進展してきている。したがって、最終年である4年目も計画通りに研究を進めていく予定である。 特に、4年目には平成27年度入社の新規学卒就職者を対象とする調査を実施し、これまで実施してきた調査との統合及び比較を行っていく予定である。研究成果についても積極的に公表をすべく、データ分析や論文執筆を行うことも重要であると考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は、当初の配分金額を超えて研究活動を行ったが、昨年度までの繰越金があったため、結果的に次年度使用研究費が発生することになった。なお、昨年度までの繰越金が発生した主な理由は、当初購入予定であった高度な分析を行う統計解析ソフトの購入をまだしていないことと、学会への出張費用が当初予定よりも少なかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は、研究成果の公表を積極的に行うため、より高度な統計分析を行う必要が出てくる。そのため、最新の高度な統計解析ソフトの購入を計画している。また、研究成果の公表のために、国内外の学会への参加も増えるため、今回発生した次年度使用額から出張旅費及び参加費等を支出する予定である。 使用年度の違いはあるものの、当初の使用用途と大きな変更はなく、着実に研究を進めていく予定である。
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