2013 Fiscal Year Research-status Report
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24730342
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
森永 雄太 立教大学, 経営学部, 助教 (70585439)
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Keywords | リーダーシップ開発 / セルフマネジメント / ジョブ・クラフティング / フィードバック探索 |
Research Abstract |
本研究では、日本企業が取り組むリーダーシップ開発のうち、キャリア初期の従業員を対象とした取り組みに焦点を当てた上で以下の2点について明らかにすることを目的としている。第1に、キャリア初期の従業員に対するリーダーシップ開発について、日本国内全体の動向を明らかにすることである。第2に、キャリア初期の従業員のリーダーシップ開発における課題である自己調整力が開発される過程を明らかにすることである。 3年計画のうちの2年目となる平成25年度は、前年度の研究進捗を受けて2番目の研究課題に取り組んだ。第1に、これまでの研究成果の一部を欧州における産業組織心理学会にて報告した。第2に、C社におけるインタビュー調査に続いて、2時点のサーベイ調査を実施した。第3に、日本企業におけるリーダーシップ開発の特徴を際立たせるために研究計画に若干の変更を加えた。具体的にはD病院におけるサーベイ調査を実施した。調査の実施に関連して、D病院が独自に実施してきた過去の調査結果も入手することが可能になった。その結果、自己調整力を表す行動の変化のプロセスを複数時点で観測することが可能になった。 これらの調査結果については分析中であり、平成26年度以降に順次学会報告および論文の投稿を行っていく予定である。具体的には9月の国内学会および3月に国際学会での報告を予定している。また同時並行的に論文の投稿準備についても進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究計画が前倒しされたこともあり、順調に進展している。昨年度難航していた調査先企業との調整もついたことから、当初は調査の完了が平成26年度中になる予定であったにもかかわらず、基本的な調査を完了することができた。 学会報告についても、初期的な報告を欧州における産業組織心理学会にて実施した。 ただし、得られた調査結果についての分析に時間を要している。今後の学会報告および論文投稿についても相応の準備期間が必要であり、今後着実に行っていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
3年計画のうちの3年目となる平成26年度は、学会報告と論文投稿の準備を行っていく。 一方で、以下の2点について計画を柔軟に変更しながら研究を遂行していく。 第1に、日本におけるリーダーシップ開発の特徴を国際的な観点から捉えるために引き続き海外主要学会に参加を継続することとする。第2に、D病院での調査を継続して実施していく。その理由はC社とD病院の比較を行うことを通じて、企業におけるリーダーシップ開発の特徴をより鮮明に明らかにすることが可能であると判断したからである。D病院からは調査の継続実施について前向きな返事を得ており、実施は可能であると考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じた理由は大きく分けて2つである。1つは、大幅な謝金の未使用が生じたことである。C社における質問票調査にあたってweb調査を予定していたものの、個人情報管理の観点から、C社内部のサーバーを用いた調査に切り替える必要が生じた。そのためWebアンケートを行うための費用が未使用となった。もう1つは、海外旅費に大幅な未使用が生じた点である。これはデータ分析の遅れから予定してた2014年3月の海外会議への参加がかなわなかったことに起因するものである。 以上の状況を踏まえて本研究では、以下のような使用計画を立てている。第1に引き続き調査を実施するD病院における調査のデータ収集およびデータ分析関連の費用に充てる予定である。第2に、2014年度に参加予定の海外学会の旅費として充当していく予定である。
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Research Products
(1 results)