2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業のグローバル人材と本社の人的資源管理施策に関する研究
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24730352
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中村 志保 立命館大学, 経営学部, 准教授 (20389191)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際人的資源管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、1.文献の整理、2.執筆(教科書)、3.国際学会での報告を行った。1~3について、具体的には次の通りである。 まず、「1.文献の整理」については、国際人的資源管理に関する論文、また、公官庁や産学連携によって行われている研究会やアンケート調査の資料を整理した。近年、グローバル人材やグローバル人材の育成などに注目が集まっているため、資料の数も膨大であり、また、逐次新しい情報が公開されている。これらの資料を継続的に整理することは重要である。 次に「2.執筆(教科書)」については、これまで継続的に行なってきた企業インタビューの内容を整理し、上記の文献を整理した内容と併せて、関口倫紀、竹内規彦、井口知栄編著(2016)『国際人的資源管理』中央経済社の第16章「日本企業の国際人的資源管理」にまとめた。 最後に「3.国際学会での報告」については、2015年9月にシンガポール国立大学で開催されたInternational Workshop: Global HR and the Japanese Companyに招聘され、A Longitudinal Study of Headquarter HRM Practices in Japanese MNCsという題目で報告を行った。イギリス、インド、タイ、香港など世界中から日本企業の人的資源管理を専門とする研究者が集まり、貴重な意見交換が行われた。 これらのことから、得られた研究成果は次の通りである。従来、日本企業は多くの海外派遣者を現地へ派遣することにより海外子会社をマネジメントする方法を取っていたが、国際的な競争が進み、現地の市場に精通する現地人材の育成に着目している。一方、国内では、将来の幹部候補となるグローバル人材の育成に着目しており、本国人材、現地人材という所属機関の枠組みを超えた、国際人的資源管理の確立を目指している。
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