2013 Fiscal Year Research-status Report
専門店イノベーションと商品調達ネットワークに関する研究
Project/Area Number |
24730365
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
東 伸一 青山学院大学, 経営学部, 准教授 (70368554)
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Keywords | 流通 / 小売 / 専門店 / 商品調達 / 小売形態 / 小売フォーマット |
Research Abstract |
2013年度は、1) 文献レビュー、2) インタビュー調査の整理と分析、3) 定量調査の分析とまとめ 4)マクロデータの収集と整理 をおこなった上で、5)本テーマに関する学術書の草稿の執筆を概ね完了する計画を立てておりました。それぞれの課題分野別の研究実績の概要は次のようになります。 1)の領域では、関連分野の文献のレビューは概ね完了し、5)に示しました研究書草稿の中で「先行研究のレビュー」として研究ノートレベルでの執筆を終えております。今後、平成26年度末に向けて学術書原稿を仕上げるプロセスにて、学術誌への投稿をおこないつつ、ひとつの章としてまとめていく予定としております。2)では、東アジアにおける政治・歴史問題の深刻化の影響を受ける形となり、インタビュー調査の実施に遅れが生じております。ただし、福州大学をはじめとする学術研究機関および現地の複数大規模製造業者からの研究協力体制を構築することができましたため、研究期間の延長をお認めいただきました平成26年度には当初計画した内容を上回る現地調査を遂行できる目処が立っております。 3)の領域でも、調査実施時におけるバイアスが発生することが懸念されましたため、海外調査はパイロット段階にとどめ、平成26年度夏期~秋期にかけて本調査を実施する形に計画を修正いたしました。国内調査では、実施済みの調査の分析結果を踏まえ、平成26年度に同一サンプルを用いて追調査を実施する計画としております。4)の領域では、2013年度に実施した学会報告時までに準備が整いました。しかしながら、さらなるマクロデータの収集・分析と主要な個別企業の財務データの収集・分析が不可欠であることが、明らかになりました。これらの点をクリアし、研究対象を照射するための十全なデータ分析を図っております。。 上記の実績をふまえ、5)領域の完了に到達することが26年度の目標です。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究に対する科学研究費助成が採択された時期以降、東アジア地域における政治・歴史問題が深刻化した影響を受ける形で、本研究において当初計画しておりました同地域におけるインタビュー調査、定量調査、資料収集の一部に大きな遅れが生じました。具体的には、同地域への出張をともなう調査を延期せざるを得ない状況が発生すると同時に、企業/消費者を対象としたサーベイにおけるバイアスが生じる懸念が強くなりましたため、これらに関する調査の遂行を部分的実施にとどめ、延長研究期間となる平成26年度に延期せざるを得ない状況となりました。また、同地域の関連領域についての各種資料を収集するための出張も同様の事由により延期の運びとなりました。 このような外部環境による障壁の影響を受けましたものの、研究進捗を学会等で報告する機会に恵まれました。日本商業学会関東部会 ならびに 台湾政府・台日工程技術検討会からの招聘講演・ワークショップにおいては、「本研究の背景」、「本研究テーマの関連領域における先行研究のレビュー」、「本研究における分析枠組みの提示」、「本研究の分析アプローチの独自性・新奇性に関する説明」、「研究の途中経過の報告」、「今後の研究課題」についての報告をおこないました。商業・流通分野の代表的研究者が出席する研究会であったため、本研究における分析アプローチの明確化が進むとともに、流通研究領域における本研究の意義を確認することができました。また、平成26年度における同時期の学会研究会において本研究の成果報告の実施が可能となる旨も、了承をいただくことができました。また、台日工程技術検討会における講演およびその後のワークショップでは、本研究の国際的な関心度の高さを認識いたしました。
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Strategy for Future Research Activity |
外部環境要因の影響を受け、研究課題を当初計画にしたがって遂行することができなかった部分もありますが、本研究の中核的な課題については順調に推移していると考えております。研究期間の延長をお認めいただきました平成26年度におきましては、上記「研究実績の概要」、「現在までの達成度」セクションにてご報告いたしました未達課題を遂行いたします。また、研究過程で新たに発生した問題の解決をはかるためのフォローアップ作業を実施し、年度後半に向けて、本研究の最終的な成果として位置づけております学術書草稿の完成を目指してまいります。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究においては、海外における調査および資料収集活動の実施が主要な研究活動の一部として位置づけられています。しかしながら、本研究の開始以降、東アジア地域における政治的な問題が発生し、その後事態が深刻化するに至り、当初計画しておりました海外における調査および資料収集活動の遂行を延期せざるを得ない状況が継続いたしました。このため、研究期間の1年間の延長を申請し、これらの活動を平成26年度に実施する形で研究計画の変更をおこないました。 上記の事由によりまして、一部研究活動の実施の延期を余儀なくされましたが、期間延長の承認をいただきました平成26年度におきましては、上記いたしました延期項目(海外における調査実施および資料収集の実施)の遂行のために繰り越し予算を使用することを計画しております。
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Research Products
(4 results)