2013 Fiscal Year Research-status Report
エージェント・シミュレーションによるスーパーマーケットレイアウトの最適化
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24730374
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
宮崎 慎也 福岡大学, 工学部, 助教 (70611995)
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Keywords | 顧客動線 / 消費者行動 / 可視化 / スーパーマーケット |
Research Abstract |
平成25年度は,(1)欧州スーパーマーケットの店舗レイアウトの分析 (2)グラフ理論を用いたスーパーマーケットの視界の解析 (3)顧客行動モデルの構築の研究を行った。 (1)欧州スーパーマーケットの店舗レイアウトの分析では、平成24年度に行った、欧州スーパーマーケットの店舗レイアウト調査(イギリス(ロンドン)3店舗、フランス(パリ)2店舗、イタリア(ミラノ)2店舗)にもとづいて、店舗レイアウトと商品配置の図面化を行った。 (2)グラフ理論を用いたスーパーマーケットの視界の解析では、スーパーマーケット内の棚や通路の配置などの物理的環境を定量的に把握し、これらと顧客動線データとの関連を調べる研究を行っている。具体的には、グラフ理論を応用して、店舗内を移動する顧客の視野の特徴を示す指標を開発し、この分析のための解析アプリケーションを作成した。 (3)顧客行動モデルの構築の研究では、顧客が店舗内を移動する際の、可視領域の形状や広さが、店舗内を移動する顧客のショッピングパス選択、商品選択にどのように影響しているかをモデル化する研究をすすめている。(2)の研究成果にもとづいて、店舗の物理的レイアウトを顧客の視野の特徴を示す指標によって解析し、その結果を顧客動線データと照らし合わせることで、顧客の行動と空間構成の関係の対応を把握する研究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では平成25年度は、顧客が店舗を回遊するエージェントモデル構築のための、顧客の行動のモデル化を行う予定であった。本研究では、顧客の商品選択行動をモデル化するにあたり、店舗のレイアウトや商品配置などの物理的環境要素と、POSデータなどから得られる商品の魅力度、の2つに注目しているが、平成25年度は店舗の物理環境要素を解析する指標と解析アプリケーション作成を完了した。また、POSデータなどから商品の購買傾向を分析する研究については、基礎分析は完了し、現在顧客のクラスタリングなどを視野にいれた研究に着手している。したがって、研究はおおむね順調に進んでいると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、POSデータをもとに顧客行動のクラスタリングや商品の魅力度の評価を行う。また平成25年度に開発した、店舗レイアウトの分析指標と合わせて、顧客エージェントが店舗内を移動する際の経路選択行動をロジットモデルを用いてモデル化する。さらに、エージェントシミュレーションを行うためのプラットフォームの構築を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
英語論文投稿及び英語著書(共著)執筆のための費用を見込んでいたが、著書の〆切が延期したため、繰り越した。 英語論文投稿費、英語著書出版のための、ネイティブチェック等の費用に利用する予定である。
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