2013 Fiscal Year Research-status Report
IFRS財務情報有用性の理論的・実証的研究:米国・中国・日本・ドイツ・英国の場合
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24730385
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
胡 丹 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (10386667)
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Keywords | 会計 / 国際会計 / 財務情報 / 実証研究 |
Research Abstract |
本研究の第2年度(平成25年度)では、「財務情報有用性」「米国・中国・日本・ドイツおよび英国の会計制度 対 IFRS」をキーワードにして、本研究の基盤となるIFRSと会計制度に関する文献研究および実態調査により、本研究課題の基盤整備を図りたく実施を試みた。具体的には、次のような研究活動を実施した。 ○ 関連文献の収集と精度の高い文献研究を行った。 ○ 積極的意見交流と研究成果の発表:8件の発表をした。 ○ 海外での予備調査と海外専門家との交流:具体的には、Business College, the University of IllinoisのA. Rashad Abdel-khalik教授、上海財経大学のassistant professor王悦とさらに、カナダのマギル大学では、assistant professor, Zvi Singerと「国際会計にかかわる会計の情報有用性」などについて意見交換した。 ○ 実証研究モデルの構築と実証研究のためのデータ収集。具体的にはフランス、ドイツ、中国、アメリカのデータ収集を進めた。その結果、今年度において、上記のように国内外学会において8件の発表をし(うち統一論題や招待論文それぞれ1編)、投稿中の論文が多数、海外雑誌のアクセプトを1つとった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね「交付申請書」の「実施計画」通りに実施しようとしたが(「研究実績」をご参照。)、やや遅れている側面もある。 特筆すべき点が3つである。 1.計画通り多くの他国の専門家の意見を聞くことができたこと。たとえば、イリノイ大学のA. Rashad Abdel-khalik教授、上海財経大学のassistant professor王悦、カナダ・マギル大学のFlorida International UniversityのZvi Singer 教授などである。 2.データ取得を力入れて行ってきたこと。必要に応じて、アルバイトを雇うなどをし、本研究におけるデータの整備を滞りなく進めた。しかし、分析を進めることになるまでに少し時間を要すると予測される。 3.今年度の本研究関連成果として、活発に国内外8点の発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
第1、2年度の研究成果を踏まえつつ、理論面と制度面の両面についての研究を強化・発展させるとともに、「投資者・証券市場の地域性・ローカル性における理論的・実態的研究」をし、また、「米国・中国・日本・ドイツおよび英国におけるIFRS財務情報有用性の理論的・実証的研究」について総合的理論・実態・実証研究を実施し、提言を行う。具体的には、1.追加的文献収集と文献研究:前に完結できなかった部分の研究;2.追加的理論・実態研究:「投資者・証券市場の地域性・ローカル性における理論的・実態的研究」;3.総合的理論・実態・実証研究の実施:「米国・中国・日本・ドイツおよび英国におけるIFRS財務情報有用性の理論的・実証的研究」の実証研究部分;4.研究成果のフィードバックと総合化;5 最終報告書の作成および発表、具体的提言:研究成果については、国内においては日本会計研究学会を始め学会及び研究会、また「研究成果のグローバルな発信」を目指し、努めていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遂行の進捗度により、また十分に人を雇うなどをしていなかった。 研究の遂行状況に合わせて、効率的に科研費を利用する。
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