• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

周縁地域での内発的地域づくりの可能性―アートプロジェクトによる景観創造に注目して

Research Project

Project/Area Number 24730416
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionShiga University

Principal Investigator

宮本 結佳  滋賀大学, 環境総合研究センター, 講師 (00610239)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords瀬戸内国際芸術祭 / 越後妻有アートトリエンナーレ / 景観 / アート / 記憶 / 地域再生
Research Abstract

本研究の目的は、日本の周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察することである。
多様性を保持した景観保全活動をいかに持続していくのかという問題に対し、場所の固有性にこだわった現代アートの設置を通じたアートプロジェクトの展開が果たす役割を明らかするため本年度は下記の通り調査を実施した。
香川県直島では、ボランティアガイドの会に所属する住民を中心にインタビューを実施し、住民が現代アートを媒介とした景観創造活動にどのような形で参画しているのかについて調査を行った。
また、2010年より国立療養所大島青松園(香川県大島)で継続してプロジェクトを実施する「やさしい美術プロジェクト」メンバーへのインタビューを通じ、プロジェクト実施過程における島内外のアクターとの関係形成の在り方について調査を行った。
さらに、第五回目の開催となる大地の芸術祭(越後妻有アートトリエンナーレ2012)の調査に着手し、フィールドワークに先立って各種文献資料の収集を実施した。
その上で、2000年代以降継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松代・松之山地域の2つの集落において区長等に予備的なインタビュー調査を行うとともに、作品制作を担う作家に対してもインタビューを実施した。次年度以降、作品制作・管理に関わる集落の住民に対してより詳細なインタビューを実施予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は、周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、社会関係資本(Social Capital)の概念を再検討しながら、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察することである。
今年度は、理論面では社会関係資本論に関する検討を行うと同時に、日本の景観保全政策に関連する知見の整理を進めた。
実証面では、香川県直島において、ボランティアガイドの会に所属する住民を中心に宇インタビュー調査を実施した。次年度以降も引き続き調査を継続予定である。
また、2010年より国立療養所大島青松園(香川県大島)で継続してプロジェクトを実施する「やさしい美術プロジェクト」メンバーへのインタビューを通じ、プロジェクト実施過程における島内外のアクターとの関係形成の在り方について調査を行った。次年度以降、「やさしい美術プロジェクト」の実施する各種取り組みへの参与観察の許可を得ると同時に大島住民との人的つながりも形成しつつあり、研究協力体制が順調に構築されている。
さらに、第五回目の開催となる大地の芸術祭(越後妻有アートトリエンナーレ2012)の調査に着手し、継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松代・松之山地域の2つの集落において予備的なインタビュー調査を行うとともに、作品制作を担う作家に対してもインタビューを実施した。次年度以降、作品制作・管理に関わる集落の住民に対してより詳細なインタビューの許可を得ており、こちらも研究協力体制が順調に構築されている。
上記の通り、交付申請書「研究の目的」に記載の各事項について順調に調査研究が進展している。

Strategy for Future Research Activity

周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、社会関係資本(Social Capital)の概念を再検討しながら、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察するという本研究の目的のため下記の方策で研究を推進する。
引き続き、理論面では社会関係資本論に関する検討を行うと同時に、日本の景観保全政策に関連する知見の整理を更に進める。
実証面では、香川県直島での調査を継続すると同時に国立療養所大島青松園(香川県大島)で実施されている「やさしい美術プロジェクト」の調査を更に進める。具体的には、「やさしい美術プロジェクト」の実施する各種取り組みへの参与観察および大島住民への詳細なインタビューを行う。
さらに、継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松代・松之山地域の2つの集落において作品制作・管理に関わる集落の住民に対してより詳細なインタビューを実施する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2000年代以降、継続してアート作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松代・松之山地域の2つの集落において、作品制作・管理に関わる集落の住民たちに対するより詳細なインタビューを複数回にわたって実施する許可を得たが、調査対象集落の日程調整の都合上、インタビュー実施を2013年4月以降~夏の時期に行って欲しいという要望があり、詳細なインタビューの実施時期が次年度となった。そのため、次年度使用予定の研究費が発生した。2013年4月以降~夏にかけて集中的にインタビューを実施する予定であり、インタビュー調査に必要な旅費をはじめとする研究費として使用を計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 住民の認識転換を通じた地域表象の創出過程 : 香川県直島におけるアートプロジェクトを事例にして2012

    • Author(s)
      宮本結佳
    • Journal Title

      社会学評論

      Volume: 63(3) Pages: 391-407

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 住民の認識転換を通じた地域表象の創出過程 ―香川県直島におけるアートプロジェクトを事例として―

    • Author(s)
      宮本結佳
    • Organizer
      瀬戸内海研究会「瀬戸内海固有の景観資源の保全と活用に関する調査研究」第一回研究会
    • Place of Presentation
      オーキドホテル会議室

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi