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2013 Fiscal Year Research-status Report

周縁地域での内発的地域づくりの可能性―アートプロジェクトによる景観創造に注目して

Research Project

Project/Area Number 24730416
Research InstitutionShiga University

Principal Investigator

宮本 結佳  滋賀大学, 環境総合研究センター, 講師 (00610239)

Keywords瀬戸内国際芸術祭 / 越後妻有アートトリエンナーレ / 景観 / アート / 記憶 / 地域再生
Research Abstract

本研究の目的は、日本の周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察することである。
多様性を保持した景観保全活動をいかに持続していくのかという問題に対し、場所の固有性にこだわった現代アートの設置を通じたアートプロジェクトの展開が果たす役割を明らかにするため、昨年度に続き本年度は下記の通り調査を実施した。
香川県直島では、昨年に続き、ボランティアガイドの会に所属する住民を中心にインタビューを実施し、多様性を保持した景観保全活動を持続する方策について検討を行った。
また、昨年度に続き、2010年より国立療養所大島青松園(香川県大島)で継続してプロジェクトを実施する「やさしい美術プロジェクト」の複数のメンバーへのインタビューを通じ、プロジェクト実施過程における島内外のアクターとの関係形成の在り方について調査を行った。今年度は、新たに大島青松園の複数の入所者へもインタビューを実施し、プロジェクトと入所者の方々との関わりの在り方について検討を行った。また、関係する文献資料の収集も実施した。
さらに、昨年度に引き続き大地の芸術祭(越後妻有アートトリエンナーレ)の調査を実施し、2000年代以降継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松之山地域の集落において複数回調査を行った。作品に関わる複数の住民に対して詳細なインタビューを実施し、アートの地域づくりにおいて地域の文脈が果たす役割について検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は、周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、社会関係資本(Social Capital)の概念を再検討しながら、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察することである。
今年度は、昨年度に引き続き理論面では日本の景観保全政策に関連する知見の整理を進めた。
実証面では、昨年に引き続き香川県直島において、ボランティアガイドの会に所属する住民を中心に宇インタビュー調査を実施した。
また、2010年より国立療養所大島青松園(香川県大島)で継続してプロジェクトを実施する「やさしい美術プロジェクト」メンバーへのインタビューを通じ、プロジェクト実施過程における島内外のアクターとの関係形成の在り方について引き続き調査を行った。今年度は新たに大島青松園入所者へも詳細なインタビューを実施することができた。今後も引き続きインタビューを実施する許可を得ておりプロジェクトにかかわる様々なアクターとの人的つながりは順調に構築されている。
さらに、大地の芸術祭(越後妻有アートトリエンナーレ)の調査も引き続き実施し、継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松之山地域の集落において作品制作・管理に携わる集落の住民の方々に対してより詳細なインタビューを実施することができた。こちらも今後も引き続きインタビューを実施する許可を得ており研究協力体制が順調に構築されている。
上記の通り、交付申請書「研究の目的」に記載の各事項について順調に調査研究が進展している。

Strategy for Future Research Activity

周縁地域における現代アートを媒介とした景観創造活動の分析を通じて、社会関係資本(Social Capital)の概念を再検討しながら、アートプロジェクトによる地域固有資源を活用した持続可能な地域社会の再生および発展の成立条件を社会学的に考察するという本研究の目的のため下記の方策で研究を推進する。
引き続き、理論面では日本の景観保全政策に関連する知見の整理を更に進める。その際、隣接する諸研究分野の最新の知見について十分に目配りする。
実証面では、香川県直島での調査を継続すると同時に国立療養所大島青松園(香川県大島)で実施されている「やさしい美術プロジェクト」の調査を更に進める。具体的には、大島住民への詳細なインタビューを引き続き行う。
さらに、継続して作品制作・管理に積極的に携わる新潟県十日町市松代・松之山地域の2つの集落において作品制作・管理に関わる集落の住民に対してより詳細なインタビューを実施する。そのうえでアートプロジェクトを通じた地域づくりの諸相を検討し、事例間比較を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

新潟県十日町市松代の集落に調査を予定していたが、先方の日程の都合上この集落への調査が平成25年度に実施できなくなったため。
新潟県十日町市松代の集落に対しては、平成26年に調査を実施する予定であり、調査についての許可を得ているため旅費として使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 「歴史の伝承におけるアートの役割ーその可能性と課題」

    • Author(s)
      宮本結佳
    • Organizer
      2013年度滋賀大学環境総合研究センタープロジェクト研究「療養所空間における〈生環境〉をめぐる実証研究」研究会
    • Place of Presentation
      国立療養所大島青松園

URL: 

Published: 2015-05-28  

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