2013 Fiscal Year Annual Research Report
ジーンズ産業における若年層のキャリア形成と地域間ネットワークの研究
Project/Area Number |
24730428
|
Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
永田 瞬 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (70550440)
|
Keywords | 繊維産業 / 産業集積 / 中小企業 / 産地 / 地場産業 / 織物 / ジーンズ |
Research Abstract |
本年度は、岡山県倉敷市児島の現地調査を2回行った。また産地比較の観点から、群馬県桐生市、富山県富山市の現地調査及び関係者への聞き取り調査を行った。第1に、桐生市調査関係では、2013年4月13日に群馬経済研究所を、6月25日に桐生織物協同組合と桐生地域地場産業振興センターを、7月30日と8月6日には地元織物業者3社を訪問した。第2に、倉敷市調査関係では、2013年9月4日~5日に副資材メーカーと学生服メーカーを訪問し工場見学を行った。また2014年2月5日~6日には特殊縫製業者、外国人研修生受け入れ企業、および研修生の受け入れ協同組合を訪問した。第3に、北陸調査では、2013年12月2日に北陸経済研究所を訪問した。この結果明らかになったのは次のとおりである。 1)桐生産地では和装から洋装へと生産品目が転換する中で、産地の規模は縮小している。他方、脱下請化を目指し、企画段階から自社ブランドメーカーと連携したり、非繊維産業に進出したり、新たな素材開発を行ったりする中小地場産業も存在する。2)北陸産地は量産型の大企業中心の産地である。産地再編の主導となるのは大企業である。それらの多くは内発的発展の系譜を持つ地元企業であるが、大手のSPA企業と連携するなど、中小企業が関与できる余地は少ない。3)倉敷市児島の学生服メーカーは国内生産拠点を強化している。80%を超える高い国内生産比率を誇る理由は、合格発表から入学までという非常に短期間に、大量のバリエーションある制服を作り上げるには、国内立地が不可欠であるという理由による。他方、産地ないでは少なくない業者が外国人研修生・技能実習生を活用している事実も明らかになった。
|
Research Products
(3 results)