2014 Fiscal Year Annual Research Report
EU市民権とトランスナショナル議員に関する実証研究
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24730438
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
鈴木 規子 東洋大学, 社会学部, 准教授 (50610151)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | フランス研究 / 移民 / シティズンシップ / EU / ポルトガル移民 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は2014年3月にフランスで市議会議員選挙と5月に欧州議会選挙が実施されたため、この2つの選挙の全体結果およびフランス国籍非保有のEU市民の選挙参加の結果の収集と分析を行った。まず、3月の市議会議員選挙の結果については、選挙直前にフランス出張した際に現地の研究協力者から情報を収集し、仏内務省の選挙事務局の担当者を紹介してもらい、同選挙および欧州議会選挙の結果を入手することができた。フランス最大のEU加盟国出身人口をもつポルトガル移民のフランス市議会選挙への選挙人登録数ならびに立候補数については、在仏ポルトガル大使館の研究協力者からも情報提供をうけた。そのデータをもとに、市議へ立候補の経緯やEU市民意識に関するアンケートを郵送にて実施した。回収率をあげるために5月と夏休み後の2回郵送した。その結果約2割になった。年が明けても返送されているため現在分析している。欧州議会議員にも改選前の4月に意識調査をメールで行ったが誰も返信なく、リタイアした元議員が1名回答してくれた。 8月にパリとブリュッセルを訪問し、ポルトガル人研究協力者や欧州議会スタッフから2つの選挙について詳しく状況を聞くことができた。 10月末に本研究予算でフランスへ出張する予定だったが、学内研究機関から旅費がでたため、1日だけ本研究のためにポルトガル人研究協力者と情報交換を行うことができた。残りの旅費は3月にフランス出張する際に使った。昨年度会えなかったポルトガル出身仏国会議員とようやく面会でき、ポルトガル人としての意識と国籍の関連について詳しく話を聞くことができた。 今年度の研究成果は、7月に日仏政治学会研究会にてフランス選挙について報告した。その内容は論文にまとめ、学会誌に発表される予定である。移民の市議への意識調査は分析結果をまとめ、海外のジャーナルに発表する予定である。
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