2012 Fiscal Year Research-status Report
再生可能エネルギーの社会的受容性と地域社会の内発的発展に関する比較研究
Project/Area Number |
24730441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
西城戸 誠 法政大学, 人間環境学部, 准教授 (00333584)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 再生可能エネルギー / 内発的発展 / 社会的受容性 / 市民参加 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域に根差した内発的発展としての再生可能エネルギー事業の方策と、「フクシマ」後の地域エネルギー政策を実証的に研究することである。その際、再生可能エネルギーの「社会的受容性」という観点から、外発型の開発に偏りがちの再生可能エネルギー事業が内発的発展の契機として機能するための条件、再生可能エネルギー技術の普及に伴う金銭的・心理的・環境的負荷を地域社会が受容する条件を明らかにし、分配正義と手続き正義の問題を解決する社会的仕組みを考案することを企図している。 本年度の業績としては、上記の問題関心を踏まえて、青森県鰺ヶ沢町における市民風車と地域の再生可能エネルギー(バイオマス)の生産、消費のサイクルと過疎地域のまちづくり、市民参加の関連を議論した論考(西城戸, 2012, 「青森県鰺ヶ沢町にみる過疎と環境問題」小島聡・西城戸誠編,『フィールドから考える地域環境』ミネルヴァ書房)と、地域に根差した内発的発展としての再生可能エネルギー事業の方向性について論じた学会報告(西城戸誠, 「ポスト開発主義としての再生可能エネルギー事業のための環境社会学」第45回環境社会学会大会)、日本における再生可能エネルギーと社会的受容性の関連についての学会報告(Yasushi MARUYAMA, Makoto NISHIKIDO, Shota FURUYA, Memi MOTOSU, Seiich Ogata, 2012, “Social acceptance of Wind Energy and Social Experiment of Community Power in Japan”, 11th World Wind Energy Conference)がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は2つの内容に関する調査研究を予定していた。 (1)多様な市民出資型再生可能エネルギー事業の事業展開と、地域社会組織との関連について、文献資料収集と関係者への聞き取り調査を実施し、地域間比較を実施、それぞれの事例の特徴を概括的に把握した。これらの調査内容は、報告書として平成25年度に刊行される予定である。 (2)再生可能エネルギー事業の導入過程と社会的受容性に関する定性的調査については、秋田県にかほ市の生活クラブ生協協同組合による風力発電事業や、秋田県の風の王国プロジェクトなどの調査を実施する一方、ドイツ・オーストラリアにおけるコミュニティパワー(市民風車)の実地調査を行った。以上の点から、当初の研究計画以上の調査を実施することができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)再生可能エネルギー事業の導入による地域社会への影響に関する定性研究:市民出資型再生可能エネルギー事業、および3.11以降に登場した、地域密着型の再生可能エネルギー事業の事例研究と比較研究を行う。 (2)市民出資型再生可能エネルギー事業の出資者調査を実施し、時系列データを構築し分析することで、経年変化を把握し、出資者側の再生可能エネルギー事業の評価を分析する。 (3)海外の再生可能エネルギー、コミュニティパワーの実態把握。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費(資料・書籍、消耗品)\150,000 国内外の旅費(調査) \450,000 謝金(謝礼、謝金) \200,000 その他(翻訳、印刷)\300,000
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Research Products
(4 results)