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2015 Fiscal Year Research-status Report

健康の社会的決定要因をめぐる質的ライフコース研究

Research Project

Project/Area Number 24730487
Research InstitutionAichi Gakuin University

Principal Investigator

加藤 佳代 (鈴木佳代)  愛知学院大学, 総合政策学部, 講師 (90624346)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2017-03-31
Keywordsライフコース / 健康 / 高齢者 / ソーシャル・キャピタル / 社会参加
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、高齢者のライフヒストリーをインタビュー調査によって聞き取り、ライフコース的視点から高齢期の健康の維持生成プロセスを明らかにしようとするものである。平成27年度には、前年度までに実施した20名へのインタビュー調査から得た活字データを質的分析用ソフトウェアを用いて断片化(発言を要素ごとに分け,インタビューごとに数百のカードを作成すること)し、分析軸に沿った分析を行った。
平成26年度に、量的データの二次分析と本研究費で実施した質的データとを組み合わせ、量的データの分析で得られた知見を質的な視点から検討する「混合研究法」を用いた分析へと研究デザインを切り替え、その際本研究プロジェクトの焦点を「高齢期の健康の維持生成の一因としての社会参加」に絞り、高齢期の社会参加に至る経路を様々な視点から明らかにするという分析目標をたて、具体的な検証仮説5点を設定した。
平成27年度のアウトプットとしては、検証仮説のうちの1つである地域における居住年数と高齢期の社会参加の関係についての検証結果を、9月の第88回日本社会学会大会で報告を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成27年度には分析結果を日本社会学会で報告した。また、先行研究のリスト作成等の資料収集をし、論文化に向けた準備を進めてきた。一方で、論文や書籍等、より多くの人の目に触れる形の成果物にはつながらなかった。これは、年度初めから不妊治療による頻繁な通院と健康状態への影響から、研究活動時間に大幅な制約が生じたことによるところが大きい。特に、本来であれば集中して研究課題に取り組めるはずだった大学の夏季休業中に時間的拘束と身体的負担が大きい高度治療を受けたため、論文化作業が遅れた。また、治療が奏功して妊娠し、1月初旬以降はつわりによる体調不良で研究活動を行うことができなかった。
上記の事情から、研究そのものは前進しているものの、当初の計画とくらべて遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

今後はひきつづき高齢者を対象とした大規模社会調査(JAGES日本老年学的評価研究)データの二次分析を行い、本研究費でこれまでに得られたインタビュー・データを用いた質的視点から検証する「混合研究法」により分析と論文化を進める。
平成28年度の活動の主眼は、論文化に置く。論文投稿は、平成26年度に日本社会学会で報告した、高齢者女性の就労経験と高齢期の社会参加に関する量的・質的分析結果を論文化し、学会誌『社会学研究』に投稿する予定である。また、平成27年度に日本社会学会で報告した、地域における居住年数と高齢期の社会参加の関係に関する量的・質的分析結果を論文化し、日本社会政策学会誌『社会政策』に投稿する予定である。
残り2点の検証仮説(壮年期の仕事が高齢期の社会参加に及ぼす影響・15歳時の社会経済的状況が高齢期の社会参加に及ぼす影響)についても、順次論文化を進める。

Causes of Carryover

年度当初の計画では、テキストマイニングソフトウェアとしてIBM SPSS Text Analytics for Surveys(334,476円)の購入を計画していたが、その後複数のソフトウェアを比較検討する中で、研究者が過去に用いてきた質的データの分析方法と親和性が高いと考えられるMAXQDAplus12(99,360円)の方が使い勝手がよいと考えたことから、実際には後者を購入した。次年度使用額が生じた理由の大部分はこれら2つのソフトウェアの差額(約23.5万円)によるものである。
また、不妊治療による影響で、当初計画していた11月の社会政策学会への参加をとりやめたために、約5万円の残金が発生した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年4月下旬現在、研究者は双胎妊娠6か月であり、6月8日以降産前産後休業を、平成29年度末まで育児休業を取得する予定である。この間は本研究の遂行を一時中断し、平成30年度の復職後に、文献資料等の収集整理やテキストマイニングソフトウェアを使ったデータの基礎的分析のためのアルバイト謝金、書籍の購入、学会発表のための旅費等に残額を使用していくことを計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 地域への居住開始時期と高齢期の社会参加2015

    • Author(s)
      鈴木 佳代
    • Organizer
      日本社会学会
    • Place of Presentation
      早稲田大学戸山キャンパス
    • Year and Date
      2015-09-19 – 2015-09-20

URL: 

Published: 2017-01-06  

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