2015 Fiscal Year Annual Research Report
施設コンフリクトとソーシャル・キャピタルとの相関に関する比較実証研究
Project/Area Number |
24730492
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
野村 恭代 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (10461188)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 社会関係資本 / 施設コンフリクト / 当事者専門職 / 合意形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、本研究の目的は、2008年度~2011年度で採択を受けた科学研究費(若手研究B)、研究題目「精神障害者施設と地域との良好な関係形成に向けた施設コンフリクトの実証的研究」から得られた研究成果をもとに、施設コンフリクト発生とその合意形成への地域の社会関係資本の影響を明らかにすることである。つまり、施設コンフリクトを乗り越えることによってコンフリクト当事者間の絆が深まり、地域の社会関係資本が高まる可能性を実証的に明らかにすることを本研究の目的として設定した。 上記の研究目的に基づき、過去3年間に渡り調査研究を実施しており、研究計画に挙げていたイタリアでのインタビュー調査も実施している。最終年度となる平成27年度は、昨年度から引き続きアンケート調査結果および時間をかけて収集したインタビューデータの分析を行い、それまでに集積してきた文献研究結果も加え、最終年度のまとめを行った。具体的には、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の視点および地域住民の抱く「精神障害者観」からの視点の双方からデータをつき合わせることにより、施設コンフリクト発生および合意形成に及ぼす社会的要因を社会関係資本の観点からまとめた。得られた研究成果に関しては、報告書としてまとめ、関係機関等に配布することにより成果の公表を行った。(『地域福祉の推進における地域資源に関する調査報告書』野村恭代, 平成27年度科学研究費補助金(若手研究(B))報告書(研究代表:野村恭代),全29頁,2016)
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