2013 Fiscal Year Research-status Report
若年無業者支援におけるローカル・パートナーシップ組織が与えた影響に関する研究
Project/Area Number |
24730497
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
岩満 賢次 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (00454893)
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Keywords | 若年無業者 / ローカル・パートナーシップ組織 / ソーシャルインクルージョン |
Research Abstract |
平成25年度の目標は、具体的研究目的である①英国の若年無業者支援のローカルパートナーシップ組織である「14-19パートナーシップ」の実態及び若年無業者支援に与えた影響の把握、②我が国の若年無業者支援のローカルパートナーシップ組織である「子ども・若者支援地域協議会」の実態及び若年無業者支援に与えた影響の把握、の2点の達成であった。 研究の具体的内容として、英国については、英国の若年無業者支援におけるローカルパートナーシップ組織の役割について、さらに分析を深めるために英国の実地調査を行った。特にサービス提供機関の担当者、研究者からのヒアリング調査を中心に実施した。 我が国については、前年度の予備調査を参考に、10の自治体への聞き取り調査を行った。これらの調査において、「行政改革」「個別支援の強化」「ネットワーク形成の強化」「行政・社会・地域への発信力」の観点から分析を行っている。 英国においては、前労働党政権下のパートナーシップ政策からの脱却が進んでおり、若年無業者支援においては、学校の責任の台頭と、社会的企業の重要性が高まっていることが明らかとなった。他方、我が国においては、ローカルパートナーシップ組織の活用が高まる一方で、その運用の合理化が課題となっていることが明らかとなった。ローカルパートナーシップ組織に対する理論研究では、その在り方について賛否両論のある中で、実証研究は十分ではない。そのような状況の中から、日英の比較の中から、ローカルパートナーシップ組織の形成の動きとその脱却の方向性を見ることができたことから、本調査の意義は大きいと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目標は、具体的研究目的である①英国の若年無業者支援のLPOである「14-19パートナーシップ」の実態及び若年無業者支援に与えた影響の把握、②我が国の若年無業者支援のLPOである「子ども・若者支援地域協議会」の実態及び若年無業者支援に与えた影響の把握、の2点の達成であった。双方ともに実地調査を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の目標は、③両LPOの比較を通じたLPOが若年無業者のソーシャル・インクルージョンに与えた影響の実証的な検証、④今後の効果的なLPOによる若年無業者支援のあり方の検討を行う、ことである。 このことを達成するために、日本においては平成25年度の調査結果をもとに、補完調査を行いながら、比較検討を行い、学術論文をまとめる。
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