• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

共通の効果測定による対人コミュニケーションに関するトレーニングや体験型課題の整理

Research Project

Project/Area Number 24730522
Research InstitutionAichi Shukutoku University

Principal Investigator

小川 一美  愛知淑徳大学, 心理学部, 准教授 (70345875)

Keywords対人コミュニケーション / ソーシャルスキル / スキルトレーニング / コミュニケーショントレーニング / 効果測定
Research Abstract

本研究の目的は,多数存在している対人コミュニケーションに関するトレーニングや体験型課題について,共通した測定方法による効果測定を実施し,形式および効果という軸から各トレーニングや課題を整理することである。平成25年度の主な研究成果は以下の通りである。
1.トレーニングや課題の選定:対象とするトレーニングや課題の選定に向け,平成24年度につづき先行研究のレビューに基づき,特徴の整理を行った。本研究は成人を対象としたトレーニングや体験型課題の整理を目的としているが,スキルトレーニングは児童や生徒を対象としたものも多く見られるため,本年度は対象年齢を広げて先行研究のレビューを行った。対象年齢の違いによる比較などを行ったことによって,対象年齢に関わらずトレーニングとして重要なことと,対象年齢に合わせて留意すべきことなどが示唆され,効果的なトレーニングを整理する際の手がかりが示された。
2.効果測定方法の検討:平成24年度につづき効果測定方法について検討した。先行研究のレビューおよび調査研究を実施したところ,評定法による効果測定は,「記号化」「解読」「感情統制」という対人コミュニケーションの基本となる3側面について捉えることが適切だと判断した。さらに,表情解読の実験を行ったところ,スキルの自己評定は表情解読行動を十分に予測できないことが明らかとなり(平成26年度に学会発表予定),効果測定としてスキルの自己評定のみを実施することは不十分であることが明確になった。そこで,解読に関しては実験でも用いた表情解読テストを,記号化に関してはトレーニング前後の会話行動の分析を行うことを,効果測定に加えようと検討中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

やや遅れている理由は,スキルの自己評定は表情解読行動を十分に予測できないため,効果測定としてスキルの自己評定のみを実施することは不十分であることが明確になり,行動分析等が効果測定の重要な位置を示すようになったためである。先行研究では自己評定によるスキル測定のみが行われることが多く,行動分析等については独自に考案しなくてはならない一方で妥当性の高い測定が求められるため,細かな実験やデータ収集を重ねており,トレーニングの実施に至っていない。また,尺度による評定であれば個別型,少人数型,大集団型という形態が異なるトレーニングや課題であっても同様の指標で測定が可能であったが,行動分析等になると同様の指標を用いた比較が困難になる。この点からも,扱うトレーニングや課題を一部限定する必要があるのではないかという問題が生じている。

Strategy for Future Research Activity

1.効果測定方法の決定:扱うトレーニングや課題の範囲についても考慮した上で,行動観察に基づく他者評定や行動分析の方法について結論を出し,効果測定方法を決定する。特に,記号化に関してはトレーニング前後の会話行動の分析を行うことを検討中であり,会話行動のどの指標に着目すべきかを決めるため,基礎的な実験を計画中である。
2.トレーニングの実施:申請時には,個別型トレーニング,少人数型トレーニング,大集団型トレーニングという順で実施をしていく予定であったが,特に形式による順番は重要ではなく,また内容的に類似しているものも多いことが明らかになってきたため,参加者募集などの効率性を考え実施可能なものから随時,実施していくこととする。そして,収集したデータから順次,効果測定に関する分析を行っていく。
3.整理の仕方について検討:トレーニングや課題の考案者や実施経験者と,最終的な整理の仕方について意見交換を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度は予定よりも旅費に係る支出が多かったが,トレーニング実施に至らなかったため謝金の費用が低額で済んだため,わずかではあるが繰り越しが生じた。
平成26年度は請求した助成金と繰り越された分を合わせて執行を行うが,トレーニングを実施していくため,準備のための人件費,実施に際する物品費や人件費や謝金,データ整理のための人件費などが必要になる。また,研究発表や,トレーニング等の考案者や実施経験者との意見交換を行うための旅費についても必要である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] インターンシップ研修における会話量とコミュニケーション力の自己評価2013

    • Author(s)
      矢崎裕美子・小川一美・斎藤和志
    • Organizer
      日本社会心理学会第54回大会
    • Place of Presentation
      沖縄国際大学(沖縄県宜野湾市)
    • Year and Date
      20131103-20131103

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi