2012 Fiscal Year Research-status Report
階層的線形モデルを用いた単一事例実験のメタ分析における公表バイアスに関する研究
Project/Area Number |
24730530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
奥村 太一 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 講師 (90547035)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マルチレベル分析 |
Research Abstract |
効果量の統合によって単一事例実験の効果を評価しようとする際,効果量の分布を反映した情報が手元に得られていることが大前提である。しかし,実際には診断的評価の結果介入が必要でないと判断されたり,介入を行っても思ったような効果が得られなかったために結果が公開されないといった理由で,観測された効果量は真の分布を適切に反映しているとは言いがたい。本年度は,特に処置前値によって介入の有無が左右されるような場合に,得られた効果量だけをもとにメタ分析を行うとどのような結果のバイアスが生じるのかについて検討を行った。各個人が各研究にネストしていると考え,各個人の介入の効果は処置前ー処置後の比較によって定まると考えた場合,これは差得点が個人間と研究間の2つのレベルでランダムなばらつきを有するマルチレベル構造をもつモデルとして考えることができる。そこで,差得点を基準変数とした1要因の変量効果モデルにおいて,差得点がそれを形成する事前値によって2段階に切断された分布を有する場合,そのことを考慮せずに結果を推定するとどのようなバイアスが見られるのか,シミュレーションにより検討することとした。その結果,級内相関係数の値によって個人単位の選抜と研究単位の選抜のいずれが介入の効果を評価する上でよりバイアスを引き起こす要因となるかは異なったものの,設定した条件によっては全体的な影響が無視できないほど大きなものとなることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画をおおむね達成していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に得られた結果をもとにして,公表バイアスを検出するする方法についてさらに検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究成果の発表を学会などにて行うため使用する予定である。
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