2014 Fiscal Year Research-status Report
幼児期における情動調整の発達と保育者のかかわり:関与観察での質的アプローチ
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24730555
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森野 美央 長崎大学, 教育学部, 准教授 (00413659)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 情動調整の発達 / 幼児期 / 保育者 |
Outline of Annual Research Achievements |
所属する研究機関の異動にともない、これまで関係を築いてきた園での調査が継続できない環境(県外)となったため、調査園の選出および信頼関係の構築を行った。 調査園の選出については、まず「授業などの合間をぬって通える範囲にある園」であり、かつ「研究の着想を得た園と保育形態が似ている(保育の基本をふまえた保育が展開できている)可能性が高い園」を9園選んだ。次に、1園ずつ保育場面を見せていただきながら、候補園の絞り込みを行った。 最終候補となった園には、前任校で築いていたような関係性ができるよう、定期的に通い、先生方と日々の保育や自身の研究について話したり、子どもたちとかかわったりしながら予備的観察を続けた。その結果、次年度からも定期的に通うこと、3歳児クラスへ入り、縦断的に3年間観察をすることについても了解をいただくことができた。 本研究は、保育・保育者の質の高さが前提にある。この前提を満たす園が、新たな地ではすぐに見つからず、園選びが想像以上に困難であった。したがって、下見へ行く9園の選出にも、下見にも相当な時間がかかったが、最終的に1園見当がつき、調査を再開できる見込みとなったことが最も大きな成果である。 その他、研究を中断していた期間に出された情動調整にかかわる文献を含め、文献の再整理をした。その一部を「教育と医学」に掲載するとともに、シンポジウムでの発表も行い、成果の発信とした。関連学会にも参加し、研究情報の交換や情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の最重要課題(調査園の選出と信頼関係の構築)が達成でき、次年度から縦断的観察をスタートできる見込みがたったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画にしたがって、縦断的関与観察を開始し、【基礎的研究】と【臨床応用的研究】を進めることとする。
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Causes of Carryover |
研究中断および研究機関異動により、調査園での観察開始を次年度からとした関係で、予算に未使用分が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究中断にともなう未使用予算は、次年度からの縦断的研究にて使用する予定である。
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Research Products
(4 results)