2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24730557
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Research Institution | Kurume Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀 憲一郎 久留米工業大学, 工学部, 准教授 (40390265)
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Keywords | キャリア教育 / キャリ成熟 / 職業観 |
Research Abstract |
大学生の職業観について、以下の通り調査ならびに実験を行った。まず、坂柳(1999)が作成した成人キャリア成熟尺度と大学生の職業観の関連性について調査を行った。成人キャリア成熟尺度を構成する(1)関心性、(2)自律性、(3)計画性の3側面の成熟の度合いの違いが、大学生の仕事をする理由や社会人観、将来への見通し等の職業観の発達に関してどのような違いをもたらすのかを主にテキストデータを対象とする質的分析により検討した。検討結果については、現在学会発表に向け準備中である。 次に、大学生同士による職業観に関するディスカッションが職業観の発達にどのような影響を及ぼすかについて検討した。就職活動に関わる特定のテーマのもとに5名程度の学生からなるグループディスカッションを行い、そのプロセスをビデオカメラならびにICレコーダー等により録画・録音した。そのデータをもとに、ディスカッションにおける各学生の発言等から大学生の職業観の実態や異なる職業観をもつ学生同士の相互作用の様相を分析した。また、同時にそのディスカッションを通して、参加した学生やそのディスカッションをフロアーで聴いていた学生が、他の学生の発言からどのような影響を受けたかについての分析も行っている。これらの調査ならびに分析を通して、今後ディスカッションを用いて、大学生の職業観の発達を促進するキャリア教育実践の可能性やその方法を提案する上での示唆を得られると考えている。その成果については平成26年度に論文・学会発表等において公表して行きたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外部の研究協力者の急な退職等もあり、予定していた調査が遅れたことなら全体的なスケジュールに遅れが生じている。また、校務の事情により予定した学会発表が行えなかった。しかしながら、予定していた調査や実験等は実施しており、学会での発表等を含め、今年度はその遅れを取り戻せると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行った調査の分析を受け、学会発表や論文化を進めていきたいと考えている。少なくともキャリア成熟と職業観の関連性の検討については、本年度中に学会発表等を予定している。 また、ディスカッションを用いた調査についての分析・論文化を通して今後のキャリア教育における大学生の職業観の発達支援の実践や方法に関して有益な知見を見いだし、報告を行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
外部の調査協力者の急な退職等があり、その方に依頼して調査を行う予定であった調査が出来ず、調査の実施等が遅れた等の理由により、全体の研究スケジュールに遅れを来してしまった。 今後の調査データ分析や結果のとりまとめ等の為に必要な備品等の購入に使用することを予定している。
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