2015 Fiscal Year Annual Research Report
乳児期の親子相互作用-近赤外線分光法を用いた臨床的応用
Project/Area Number |
24730578
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金子 一史 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 准教授 (80345876)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 産後うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,母子相互作用中の脳血流量を近赤外線分光法(Near-infrared Spectroscopy: NIRS)を用いて測定し,母子相互作用を脳機能の側面から明らかにすることであった。研究期間中に,メイン機器である近赤外線分光法の故障が発生し,修理費用の資金調達に難航した。このため,当初の計画を大幅に変更せざるをえなかったけれども,近赤外線分光法を子どもに適用した研究に関する展望論文を,英語論文として発表することができた。その他に,大人での相互作用状況における脳血流量変化について,2件の国内学会発表を行うことができた。さらには,最終年度の2016年度中に,母親から乳児への情緒的絆(ボンディング)に関する研究発表を,15th World Congress of the World Association for Mental Health (WAIMH)にて2件の発表を行うことが決定している。さらには,第36回日本精神科診断学会で妊娠期間中と産後の情緒的絆(ボンディング)に関する研究報告を,シンポジウムで報告することとなっている。このように,困難な問題の発生があったにも関わらず,一定の成果を上げることができた。 今後は,母親のメンタルヘルスのみを取り扱うのではなく,近年,社会的問題として注目されつつある父親の親子相互作用および父親のメンタルヘルスについて研究を進める予定である。複雑多様化する子育て家族のあり方について,問題の理解および支援方法の提言を目指した研究を進める予定である。
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Research Products
(4 results)