2012 Fiscal Year Research-status Report
自己愛傾向によってもたらされる対人葛藤を抑制する要因の解明
Project/Area Number |
24730610
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
阿部 晋吾 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00441098)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 対人葛藤 / 自己愛 / 怒り |
Research Abstract |
自己愛傾向の高い個人は自分の怒りの正当性を過度に高く評価するため、対人葛藤のエスカレーションが生じやすくなる。本研究ではこの現象を「自己愛性対人葛藤」と呼び、夫婦を対象とした質問紙調査によるペアデータや二時点データを分析することで、自己愛性対人葛藤の抑制要因を解明することを目的としている。24年度に実施した質問紙調査では、1)自己愛傾向が対人葛藤に及ぼす影響と、その抑制要因としてのストレスユーモア対処の効果、2)ペアデータによる自己愛傾向の類似性が対人葛藤に及ぼす影響、の2点について検討することを目的とした。 調査対象は、三重県の市立中学校に通う生徒の両親、約600組1200名であった。質問紙は生徒を通じて手渡された。回答の際には、夫婦別々に回答するよう求め、回答後すぐに個別に封をして回収した。主な質問項目は、自己愛傾向(小塩, 1998)、対人ストレスユーモア対処(桾本・山崎, 2010)、怒り・怒られ経験(阿部・高木, 2005)、怒り表出の正当性評価(阿部・高木, 2007)、夫婦関係満足度(諸井, 1996)である。 この調査で得られたデータを分析することで、25年度に予定している調査に最も適した尺度項目を選定することが可能となる。また、ストレスユーモア対処が自己愛性対人葛藤に及ぼす影響や、当事者間での類似性の影響についても基礎的なデータを得ることができ、仮説の精緻化、再検討も可能となる。データは現在分析中で、25年度中に学会発表を行い、論文投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の細かい修正はあったものの、当初の予定通り、24年度に1回目の質問紙調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は、24年度に実施した調査データの分析、成果発表に並行して、より代表性の高いサンプルを対象にした、郵送による質問紙調査を行う。なお、対象者には事前調査の際に介入課題の実施を求め、事後(2週間後)調査での回答も求める二時点調査とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画通り、郵送調査を実施するための必要な経費(マスターサンプル使用料、調査票印刷費、郵送費など)に使用する予定である。また、国内、国際学会での成果発表のための旅費にも使用する予定である。
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