2013 Fiscal Year Research-status Report
自己愛傾向によってもたらされる対人葛藤を抑制する要因の解明
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24730610
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
阿部 晋吾 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00441098)
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Keywords | 自己愛傾向 / 怒り / 対人葛藤 / 夫婦間葛藤 / ユーモア |
Research Abstract |
自己愛傾向の高い個人は自分の怒りの正当性を過度に高く評価するため、対人葛藤のエスカレーションが生じやすくなる。本研究ではこの現象を「自己愛性対人葛藤」と呼び、夫婦を対象とした質問紙調査によるペアデータや二時点データを分析することで、自己愛性対人葛藤の抑制要因を解明することを目的としている。25年度は、24年度に実施した質問紙調査(調査I)のデータを分析した。その結果、自己愛傾向が対人葛藤に及ぼす影響と、その抑制要因としてのユーモア対処の関連が明らかとなり、学会での成果発表を行った。 具体的には、自己愛傾向が高いほど夫婦ともに怒りを表出しやすくなり、また相手から怒りを表出されることによって自分も怒りを感じやすく、それが夫婦関係満足を低下させることが明らかとなった。その一方で、ユーモア対処は、怒りの表出を抑制することが示された。さらには自己愛傾向とユーモア対処との間には正の相関が確認されたことから、自己愛傾向の高い個人がユーモアによる対処方略を獲得することで、夫婦間葛藤につながる怒りの表出を抑制できる可能性が示唆された。 この結果をもとに、26年度は2週間程度の間隔をあけた二時点調査(調査II)をオンライン上で実施する。事前・事後調査の間にユーモア対処を高めるための課題を実施するグループと実施しないグループを設定し、ユーモア対処がトレーニングによって獲得可能なスキルであることや、ユーモア対処と自己愛性対人葛藤との因果関係を明確にすることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初25年度中に実施する予定であった質問紙調査(調査II)が、設問内容と実施方法の吟味検討に時間を要したため、26年度に実施することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
調査IIについては設問内容、調査方法はほぼ確定しているため、6月~7月の実施を目指し、その後早急にデータをまとめて学会発表、論文投稿する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度に実施予定であった質問紙調査を未実施のため。 26年度6月~7月中に質問紙調査を実施し、その費用として消化される予定。
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