2014 Fiscal Year Research-status Report
自己愛傾向によってもたらされる対人葛藤を抑制する要因の解明
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24730610
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
阿部 晋吾 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00441098)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自己愛傾向 / 怒り / 対人葛藤 / 夫婦間葛藤 / ユーモア |
Outline of Annual Research Achievements |
自己愛傾向の高い個人は自分の怒りの正当性を過度に高く評価するため、対人葛藤のエスカレーションが生じやすくなる。本研究ではこの現象を「自己愛性対人葛藤」と呼び、夫婦を対象とした質問紙調査によるペアデータや二時点データを分析することで、自己愛性対人葛藤の抑制要因を解明することを目的としている。 24年度に実施した質問紙調査(調査Ⅰ)では、自己愛傾向が高いほど夫婦ともに怒りを表出しやすくなり、また相手から怒りを表出されることによって自分も怒りを感じやすく、それが夫婦関係満足を低下させることが明らかとなった。その一方で、ユーモア対処は、怒りの表出を抑制することが示された。さらには自己愛傾向とユーモア対処との間には正の相関が確認されたことから、自己愛傾向の高い個人がユーモアによる対処方略を獲得することで、夫婦間葛藤につながる怒りの表出を抑制できる可能性が示唆された。 26年度は、この調査Ⅰの結果をもとに、2週間程度の間隔をあけた二時点調査(調査Ⅱ)をオンライン上で実施した。事前・事後調査の間にユーモア対処を高めるための課題を実施するグループと実施しないグループを設定し、ユーモア対処がトレーニングによって獲得可能なスキルであることや、ユーモア対処と自己愛性対人葛藤との因果関係を明確にすることを目的とした。 現在このデータを分析中であり、27年度中に学会発表や論文投稿によって成果発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では25年度中に実施する予定であった質問紙調査(調査Ⅱ)が、設問内容と実施方法の吟味検討に時間を要したため、26年度7月に実施することとなった。現在、そのデータ分析を進めている段階であり、当初は26年度中に計画していた成果発表(学会発表、論文投稿)が未実施のため、27年度中に成果発表することを予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在データ分析中であり、学会発表の準備を進めるのと並行して論文投稿に向けての執筆も行う。7月~11月に学会発表、年内に論文投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
当初は26年度中に予定していた成果発表(学会発表、論文投稿)が未実施の状況のため、27年度中に成果発表することを計画している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会(ISSID・カナダで7月に開催)発表のための渡航費および宿泊費(30万円)と、英語論文の校正費(10万円)として使用する。
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