2012 Fiscal Year Research-status Report
成人教育における域内連携と国際ネットワークの構築:中央アジアと国際的連帯の検討
Project/Area Number |
24730654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 明日香 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10534026)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際成人教育 |
Research Abstract |
現在、世界における国際成人教育のネットワークが拡大する中で、文化的・歴史的共通性を核とした「地域」による域内連携とそれを支える国際ネットワークをどう構築していくのかが国際的・政策的に大きな関心事となっている。そのような背景を踏まえ、本研究では、中央アジアを事例とし、域内連携の現状とそれを取り巻く国際ネットワークの実態を検討することで、域内連携とその基盤となる国際成人教育ネットワークの形成のメカニズムを新たな視点から解明することを目的とした。特に、「域内連携」と「国際ネットワーク」の連動という視点を導入し、地域内での連携と国際的連帯が世界の成人教育の発展を促進するという仮説のもと、新たな理論とシステムの構築を試みることに焦点をあてている。 平成24年度は、中央アジアの対象3カ国の成人教育政策の現況把握のため、資料収集、分析と関係機関への聞取り調査を実施した。調査は、現地の研究協力者であるNodira Egamberdiyeva(ウズベキスタン・タシケント国立教育大学)と情報交換を行いながら、進めていった。成人教育関連の国際団体に対する調査も実施し、24年度はDVV Internationalウズベキスタン事務所とそのパートナー団体に対する調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中央アジアにおける関連文献の収集や関係機関、団体への聞き取り調査は概ね順調に進行している。また、平成25年度に企画している研究会(日本)及び現地での研究発表(ウズベキスタン)の打ち合わせも順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目の調査結果を踏まえ、中央アジアにおける成人教育機関へのさらなる聞取り調査を行う。また、ウズベキスタンなどでは地域共同体が成人教育実施の役目を負っているため、地域共同体の運営委員会への聞取り調査も行う。国際成人教育ネットワークについての調査では、特に国際成人教育協議会(ICAE)とアジア・南太平洋成人教育協会(ASPBAE)を対象とした調査を実施する。加えて、1年目の補足調査を行うとともに、2年間の研究の総括を行う。研究成果を広く社会に還元するため、研究会の開催等のアウトリーチ活動を積極的に行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
日本で関連研究会を開催するため、中央アジアから研究者を招聘する。そのための旅費や、ウズベキスタンでの研究成果の発表や現地調査の旅費、国際・国内学会での研究発表の旅費を計上する。また、関連文献の購入や現地での調査記録のためのデジタルビデオカメラ、その他消耗品の購入などを予定している。
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Research Products
(1 results)