2013 Fiscal Year Research-status Report
成人教育における域内連携と国際ネットワークの構築:中央アジアと国際的連帯の検討
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24730654
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 明日香 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10534026)
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Keywords | 成人教育 / 中央アジア / 国際協力 / 国際研究者交流 / ウズベキスタン |
Research Abstract |
現在、世界における国際成人教育のネットワークが拡大する中で、文化的・歴史的共通性を核とした「地域」による域内連携とそれを支える国際ネットワークをどう構築していくのかが国際的・政策的に大きな関心事となっている。本研究は、中央アジアを事例とし、域内連携の現状とそれを取り巻く国際ネットワークの実態を検討することで、域内連携とその基盤となる国際成人教育ネットワークの形成のメカニズムを新たな視点から解明することを目的とするものである。特に、「域内連携」と「国際ネットワーク」の連動という視点を導入し、地域内での連携と国際的連帯が世界の成人教育の発展を促進するという仮説のもと、新たな理論とシステムの構築を試みる。 平成25年度は、中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンにおいて国際成人教育支援団体や地域学習センターに対する調査を実施するとともに、フィリピンにおいても関連の国際成人教育支援団体のアジア諸国支援についての聞き取り調査を実施した。 また、ウズベキスタンのタシケント国立教育大学より研究者を名古屋大学に招聘し、研究会において、独立後のウズベキスタンにおける教育と福祉、社会教育学研究、成人教育研究の動向についての講演を行った。現在のウズベキスタンにおける成人教育の動向や独立後の研究動向、諸外国や国際支援団体の中央アジア支援について、現地の研究者の視点から発表いただくとともに、日本をはじめアジア諸国や欧米の社会教育、成人教育を研究する研究者との意見交換も行うことができ、より幅広い視点から本研究の内容を深めることができた。なお、これまでの研究成果は、関連の学会や大学紀要において発表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象国における現地調査を実施するとともに、ウズベキスタンより研究者を招き、研究会における講演、討論を実施できた。また、学会発表や論文執筆も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象国での調査を引き続き行うとともに、これまでの調査のフォローアップも行う。また、論文執筆や学会発表、生涯学習の場等でのアウトリーチ活動などを通し、研究成果を積極的に公開するよう努める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度に一時産休および育休(2012年8月~2012年12月)を取得したため、次年度使用額が生じた。 産休、育休期間に実施できなかった現地調査や研究については、2012年12月の復帰後に実施している。2012年度末から2013年度にかけて、現地調査や資料収集を集中して行うことで研究を進めている。
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Research Products
(3 results)