2013 Fiscal Year Research-status Report
「専門職の学習共同体」としての学校に関する基礎的研究
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24730655
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
織田 泰幸 三重大学, 教育学部, 准教授 (40441498)
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Keywords | 専門職の学習共同体 |
Research Abstract |
本研究の目的は,北米において注目されている「専門職の学習共同体(PLCs)」としての学校の特徴を理論的・実証的に明らかにすることである。具体的な到達目標は,「専門職の学習共同体」としての学校に関する主要な論者の議論について,教育経営の組織論やリーダーシップ論の観点から理論的な位置づけと課題を明らかにすること,そして「専門職の学習共同体」としての学校の参与観察や校長への聞き取り調査をもとに,その学校の特徴や校長のリーダーシップの在り様を明らかにすることである。 本年度は,昨年度の研究に引き続いて,以下の3点を行った。 第一に,PLCsの基盤となる考え方を吟味するために,リトルの同僚性の研究と並んでその理論的な原点と称されるアメリカの教育社会学者ローゼンホルツ(Susan J. Rosenholtz)の「教師の職場」研究について概観し,PLCsの観点からその意義について若干の考察を加えた。 第二に,PLCsをめぐる議論の性質の違いを明確にするために,PLCsとしての学校に関する先駆的な研究機関であるテキサス州のサウスウェスト教育開発研究所(SEDL)の研究チームの文献(Huffman&Hipp,2003; Hipp & Huffman,2010)に着目して,その特徴を明らかにした。また3月には実際にSEDLを訪問して,PLCsとしての学校を支援する方策やツールと関わって,資料収集や聞き取り調査を行った。 第三に,PLCsとしての学校の実態を把握するために,テキサス州オースティン市におけるPLCsの事例校を訪問し、校長や教職員への聞き取りを通じて,その学校の特徴についての基礎的な調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,「専門職の学習共同体」の理論的基盤として注目すべき2つ目の研究(ローゼンホルツの「教師の職場」研究),「専門職の学習共同体」としての学校に関する主要な研究(SEDLの研究チームの研究),「専門職の学習共同体」の事例校(オースティン市の2つの中等学校)について明らかにすることができた。これらは、事前の研究計画通りにすすんでいるため,おおむね順調に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる今年度は,「専門職の学習共同体」の理論的基盤として注目すべき3つ目の研究(マクロフリンの教授・学習コンテクストに関する研究),「専門職の学習共同体」としての学校に関する最新の主要な研究(ホードとトビアの研究),「専門職の学習共同体」の事例校(ボストンの複数の学校)の特徴について明らかにする。それとともに本研究課題全体を総括する。
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