2014 Fiscal Year Research-status Report
戦前・戦中の女子社会教育政策の変容~「成人教育婦人講座」から「母の講座」へ~
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24730690
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Research Institution | Osaka University of Arts Junior College |
Principal Investigator |
森岡 伸枝 大阪芸術大学短期大学部, その他部局等, 講師 (20448187)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 社会教育 / 母の講座 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで主として収集してきたのは、奈良女子高等師範学校の母の講座関連資料(第1次資料)であり、その資料そのものを分析することに時間を注いできた。 該当年度は、その分析を裏付けていくために必要と思われる資料の補完的な収集を行おうとした。たとえば、これまで収集してきた1930年代以降の雑誌「社会教育」における婦人教育に関する記述を見直したり、1940年代のそれに関して取りこぼしていないものはないかをチェックし、時間的に可能な範囲で資料を再度収集していった。また、国会図書館や地方の大学に所蔵されている1940年代の文部省社会教育局発行の母の講座に関する報告書を収集・検討する作業もできるだけ行った。さらに研究対象の時期である1930年代から1940年代にかけて発行された新聞をできる限り閲覧し、婦人教育についてどのように描かれているのかを把握しようとしていた。 今後はこれらをもとに学会で口頭発表を行い、研究の分析を深めていきたい(現在において口頭発表の申請書類を作成中である)。さらには、その口頭発表をもとに、収集してきた資料を再度読みこみ、これまで申請者が立ててきた仮説を再度検証しながら、1930年代から1940年代にかけて婦人への社会教育が国家にとって、婦人にとって、そして人々にとってどのような意味をもっていたのかを再考していきたいと思う。その成果については平成27年度中に論文執筆を行い、論文発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
個人的な事情により、研究を中断せねばならなかったため、当初の予定通りには研究を進めることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、収集すべき資料はおおむね整ってきたため、今年度9月に日本社会教育学会において研究発表をする予定であり、現在申し込み書類を作成中である。また、現在、論文を執筆中であり、これについても完成次第、学会へ投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
研究を中断しなければならない個人的な事情があり、研究費を使用することが不可能となったためである。なお、中断の具体的な理由については、所属大学を通じて貴機関へ説明させていただいており、研究期間の延長を認められている状況である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会における口頭発表に向けた資料作りにかかる消耗品代や収集資料を再度確認するための旅費や学会への参加するための旅費、ならびに文献の購入に充てたい。 また、学会で口頭発表を行う前に、各研究者にアドバイスをいただくための諸経費(研究会の開催に関わるもの、たとえば会場使用の経費、モバイルプロジェクターやプレゼンテーション用の機器購入や旅費)にも充てたいと思う。
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