2013 Fiscal Year Research-status Report
タイにおける「教職高度化」をめざした教師教育改革に関する研究
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24730702
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Research Institution | Beppu University |
Principal Investigator |
牧 貴愛 別府大学, 文学部, 講師 (80610906)
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Keywords | 国際情報交換 / タイ王国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、タイの「第2期教育改革期(2009~2018年)」における「教職高度化」をめざした教師教育改革の意義と課題について、制度と実態の両面から解明することである。この目的を達成するために、次の5つの具体的研究課題を設定している。(1)教員養成課程入学者の募集・選抜に関わる制度と実態の解明。(2)教員養成課程の卒業認定に関わる制度と実態の解明。(3)改革への教授陣の対応、(4)教育専門職免許制度の更新にかかわる評価・判定の制度と実態の解明。(5)「タイ国教員養成・研修機構」の創設経緯・組織構造ならびに機能・役割の解明、である。 2年目となる今年度は、初年度の基礎的な研究活動を踏まえて、4月から5月ならびに8月にそれぞれ1週間程度のタイ現地調査を実施した。具体的には、研究課題(1)ならびに(2)に関しては、タイ・バンコク都に所在する大学の教育学部を訪問し、学部長ならびに実務担当者に対する聞き取り調査ならびに日本国内では入手不可能なタイ語資料の収集を行った。また、上記研究課題(4)に関しては、タイ教員審議会事務局を訪問し、実務担当者への聞き取り調査ならびに日本国内では入手不可能なタイ語資料の収集を行った。 以上の現地調査から得られた一次資料の分析・考察結果については、11月から12月にかけて、一般市民を対象とした勤務先の公開講座、九州教育学会第65回大会(佐賀大学)、自主的に開催している研究会において口頭で公表するとともに、勤務先の紀要論文としても公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記した通り、研究目的に記載している(1)(2)(4)といった3つの具体的研究課題についてのタイ現地調査を実施でき、また、成果の一部についても一般市民ならびに研究者の双方を対象として公表できたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる次年度は、初年度ならびに2年目の成果と課題を踏まえて、具体的研究課題(3)ならびに(5)についての研究活動を遂行するとともに、3年間の研究活動の成果を取りまとめて報告書を作成し、タイの関係機関にフィードバックするとともに本研究課題に関心をもつ研究者へ送付し、研究交流活動を深める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画では、平成26年度の8月から9月にかけてまた2月から3月にかけて2度のタイ現地調査を計画していたが、2月から3月にかけてのタイ現地調査については勤務先の業務等により実施が難しいことが見込まれた。そのため、平成25年度のタイ現地調査の期間を長めにとることで研究目的が達成されるよう調整を行った。その際、外国旅費が不足するため前倒し支払い請求を行ったが、調査期間を延長したことにより生じた外国旅費の不足が少額であったため次年度使用額が生じている。 平成25年度の前倒し支払い請求時に、平成26年度の研究実施計画のうち、タイ現地調査の期間を短縮すること、タイ教育省教育審議会等の関係機関へのフィードバックを文書により行うこと、の2点について当初計画を変更することとしたが、これらの変更点を撤回し、当初計画通りに研究活動を遂行する。
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Research Products
(6 results)