2012 Fiscal Year Research-status Report
定住外国人の子どもに対するキャリア教育の在り方に関する研究
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24730711
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
小島 祥美 愛知淑徳大学, 文学部, 准教授 (10449473)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 定住外国人 / キャリア教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1990年の出入国管理に関する法令改正以後に来日した「デカセギ」の子どもを研究対象とし、定住外国人の子どもに対するキャリア教育の在り方である。 公立学校および外国人学校に就学する子どもが「日本社会の一員」として日本で暮らしていくための具体的なキャリア教育の在り方とその方法論を明らかにするため、本年度は①公立学校就学者の進路および進学状況の把握とその検証、②外国人学校就学者の進路および進学状況の把握とその検証、③日本人同等の待遇のなかで社会人として活躍する青少年のケーススタディ、④日本と本国を行き来するなかでいる外国人青少年の現状把握とその検証の4点を行った。 上記の①~③については、外国人が集住する地域の1つである岐阜県をパイロット地域と、県内における公立高校における外国人生徒の進路および進学状況について関係者にインタビュー調査によって状況を把握した。また、同地域内にある外国人学校についても、進路および進学状況について把握するため質問票を用いたアンケート調査を実施した。また、県内で日本人同等の待遇のなかで社会人として活躍する青少年を対象にインタビュー調査によって、状況を把握した。 また、上記の④については、近年増加しているフィリピン・ダバオ市を訪問し、帰国した子どもが多く在籍するフィリピン日系人会インターナショナルスクール、日本語専攻を持つミンダナオ国際大学の各関係者と在籍する児童生徒等を対象にインタビュー調査を実施した。 以上を踏まえて、次年度は、定住外国人の子どもに対するキャリア教育にかかわる問題点や課題点等を抽出し、具体的な支援の在り方を取りまとめ、他地域に応用可能なキャリア教育の実践方法論を明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はおおむね順調に進展しているものの、パイロット地域内には外国人学校(各種学校取得校)が2校あるが、1校のみの調査しか実施できなかった点が今年度の残された課題である。 次年度はその点を解決しながら、パイロット地域における現状を丁寧に把握し、定住外国人の子どもに対するキャリア教育にかかわる具体的な支援の在り方を取りまとめたい。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、定住外国人の子どもに対するキャリア教育にかかわる具体的な支援の在り方を考察するため、パイロット地域のなかで特に外国人生徒が在籍する高校のなかで行政およびNPOと協働しながら、オペレーション・リサーチの手法で調査を実施していきたい。 具体的には、外国人生徒を対象にしたキャリア教育を進めながら、実践にあたっての課題を具体的に解決しながら、実際の公立高校で実践できる方法を考察していくという実践的研究である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現状把握のため研究計画通りの基礎調査を実施したところ、外国人生徒を対象にしたキャリア教育の実践にかかわる数々の課題がわかり、具体的な公立高校で実践できる方法の考察の必要性が明らかになった。そのため、パイロット地域およびパイロット校選定を行ったが研究計画での予定以上に時間を有したため、今年度は選定した学校において同調査が実施できず、そのための研究費が残額となった。 したがって次年度は、パイロット地域およびパイロット校において当該行政およびNPOと協働しながら外国人生徒が多数在籍する公立高校を選定し、同校で外国人生徒を対象にしたキャリア教育を進める。そして、実践にあたっての課題を具体的に解決しながら、実際の公立高校で実践できる方法の考察および他校でも応用可能な定住外国人の子どもに対するキャリア教育にかかわる具体的な支援の在り方の考察に必要な経費にしたい。
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