2015 Fiscal Year Annual Research Report
現代美術の教育における「抽象表現」指導の有効性と汎用化
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24730736
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
渡邉 美香 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30549100)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 美術教育 / 抽象表現 / 現代美術 / 授業実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代美術の一つであり指導者にとって扱いにくいといわれる「抽象表現」の指導方法の構築を目的としている。これまでの小学校中学年を対象とした抽象絵画鑑賞活動の教材の検討、小学校低学年を対象とした造形材料分類表の作成、小学校高学年を対象とした抽象表現題材の海外調査に続き、本年度は中学生を対象としたマルチメディアを用いた抽象表現題材を検討した。身体的に様々な道具を使いこなすことができる中学生の発達をふまえ、多様なメディア表現への関心から自分の感性を発揮できるようタブレットPCを使用した美術科の題材を大阪府下中学校の教諭の協力のもと実践した。マルチメディアを用い表現素材(色)への関心を高める教材として「色彩ヘルパー」アプリを使用した。コンピュータを介してカメラ機能と色と言語を結びつける体験、光による色の変化をとらえる体験を表現の初歩的な授業実践ととらえ、活動を整理した。大阪府下公立中学校での実践例二つを研究室のホームページで公開し、広く図画工作・美術の教育に携わる人が自由に見ることのできるようにした。 また、高学年児童の発達段階を考慮し、多様な他者を意識した学びとしてインドの6年生と附属小の6年生とが同じテーマで絵を描き、テレビ通話システムを用いて鑑賞し合うという授業を実践した。授業実践報告を昨年度のインドの授業報告成果とともに雑誌に掲載した。
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