2013 Fiscal Year Research-status Report
過程志向アプローチによる幼年期発達性協調運動障害児の運動パフォーマンスの検討
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24730756
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
増田 貴人 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20369755)
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Keywords | 運動パフォーマンス / 幼年期 / 過程分析 / DCD |
Research Abstract |
本研究は、従来結果志向アプローチにより検討されてきた、発達性協調運動障害(DCD)が疑われる子どもの運動パフォーマンス分析を、過程志向アプローチにより再検討することを試みたい。すなわち、DCDが疑われる幼年期の子どもを対象として、生態学的妥当性をふまえて幼年期の子どもに親しみやすい予測を必要とされる課題を用いて、フィードフォワードからみる運動パフォーマンスの特徴を明らかにすることで、DCDが疑われる子どもへの効果的発達支援につながる資料を得たいと考えている。 平成25年度は、昨年度から引き続き、“不器用さ(clumsiness/physical awkwardness)”“DCD(developmental coordination disorder)”“障害児者の身体活動(adapted physical activity)”をキータームとして、その研究動向の概観を継続した。なかでも日本小児精神神経学会名古屋大会では、日本で初の学会企画によるDCD支援のシンポジウムが開催されたが、話題提供するとともに、国際的な動向も含めた貴重な情報収集の機会となった。さらに昨年度末から引き続き予備実験を実施、本実験実施にかかる見通しや、データ取得にかかる撮影等の課題を明らかにすることができ、それらをクリアするかたちで本実験にのぞんでいる。実際には、発達障害が疑われる5歳児や附属特別支援学校児童を対象にして実施された集団指導において行われたいくつかの運動課題の過程や結果を記録した。現在は並行して分析にも着手しているが、そのなかでも粗大運動(スポーツチャンバラ)における対象児の運動パフォーマンス過程を分析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は研究構成のフレームワークの再検討のためやや遅れていたと報告した. 今年度は概ね順調に研究をすすめることができたが、結果として昨年度の遅れた分のリカバリーをするところまでは至らず、結果としてまだ少しの遅れが生じている。次年度(最終年)のまとめにむけて順調に研究をすすめたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は引き続き本実験を継続する。現在は粗大運動領域のデータが大半であり、微細運動のデータ収集については、実験協力児のスケジュールを待って調整をすすめているところである。次年度(最終年)のまとめが滞りなく遂行に至るよう、適宜予定された研究計画を進展させたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
一昨年度は研究構成のフレームワークの再検討のため、進捗がやや遅れていたと報告した。 昨年度は概ね順調に研究をすすめることができたが、結果として一昨年度の遅れた分のリカバリーをするところまでは至らず、実験進行にかかるまだ少しの遅れが生じていた分に残額が生じた。 今年度は既に昨年度までの遅れのリカバリーも含めて本実験の残りをすすめており、当初から予定していた梅雨の時期前後には全てのデータ収集が終えて遅れを挽回させられる見通しがたっている。研究経費はその研究の進捗にあわせて、適切に使用することとし、最終年の研究のまとめまですすめたい。
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