2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24740004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 寛通 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (30322150)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慨del Pezzo 3-fold / theta characteristic / Fano多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はUdine大学のFrancesco Zucconi氏と共同で研究をして次の結果を得た.種数2以上の超楕円的代数曲線とその上の1点,それから,その上のtheta characteristicで大域切断を持たないもの,という3つ組のモジュライ空間は有理多様体である. その手法は,ある種の3次元概del Pezzo多様体上の曲線族の代数群による商が上記の三つ組のモジュライ空間と双有理的同値であることを示し,前者の有理性を示すというものである.論文は現在投稿中である.
また,当該研究費の援助にて,イタリアにZucconi氏を訪問し一か月滞在して研究連絡を行った.上記研究を発展させ,種数2以上の超楕円的代数曲線とその上のtheta characteristicで大域切断を持たないもの,という2つ組のモジュライ空間は有理多様体であることを示すためのアイデアを得た.それは,上記研究で用いた慨del Pezzo 3-foldを,quadric 3-foldとその上の様々な有理曲線の対に置き換えるというものである.さらに,種数9のFano 4-foldを代数曲線とその上のtheta characteristicの対のモジュライ空間の幾何学に応用する着想も得た.
さらに,単独の研究成果としては,いくつかの特異点指数2のQ-Fano 3-foldについて,それを重完全交叉として含み,代数群の半等質的作用を持つQ-Fano多様体の構成にも成功した.
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Research Products
(3 results)