2013 Fiscal Year Research-status Report
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24740011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
宮地 兵衛 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90362227)
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Keywords | Schur algebras / categorification / Representation Theory / Quantum Groups / Fock spaces / Hecke algebras / 国際研究者交流(アメリカ,イギリス,中国) |
Research Abstract |
大学の前期の期間において科学研究費の支援によりUCLAのR. Rouquier氏を訪ね、共同研究に着手した。また、同様にCity University, LondonのJ. Chuang氏を訪ね、共同研究の継続を行うことができた。内容はどちらもquasihereditary cover(当該研究テーマ量子シューア代数の拡張)の研究であるが、Rouquier氏との研究はA型以外と呼ばれる型で(直行群やSpin群等)あり、J. Chuang氏との研究は当該研究テーマであるが係数体の標数が変動している。双方とも相当進展があり、具体的に何をすれば良いかまで明確に分かった。 詳細は、Rouquier氏との共同研究はある標準的な(Murphy)作用素の拡張を行う必要があり、その具体案もRouquier氏により提示された。Chuang氏との共同研究は正標数での量子シューア代数のKoszul性についての一般化を行っている。 J. Algebraの創刊50周年記念研究集会に招待され、Lie型の有限群の表現論とquasihereditary coverの橋渡しの最新結果を発表する大変栄誉な機会を頂いた。その開催国である中国のChinese Academy of Scienceにも招待され自身の研究内容についての集中講義を行ったりと研究発表においては、非常に良好であったと思われる。この中国でMing Fang氏と共に量子シューア代数のdominant dimensionと呼ばれるホモロジー代数的不変量についての研究をした。研究計画書の段階では、この話題についてあまり詳細なことは記さなかったが、quasihereditary coverの標準的シューア関手の忠実性と密接に絡んでいることをFang氏から教えられ、研究課題に直結していることが判明しこの内容にも着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
准教授になったことから、弟子の数が増え、助教の職でなくなったことから当然講義担当が多くなった。また、委員会活動等にも携わった。私にとって初めての経験が多く、不慣れな活動が続いた。大学の後期の期間に入り、前期の教育義務がほぼない状況からその義務が後期に移行したため、後半は満足には研究できなかった。とりわけ前期に執筆しなかったため今年度執筆活動が滞った。大阪市立大学での教育活動や委員会活動にも随分慣れてきたと思われるので、今後は時間配分に気をつけて定軌道となるように努めていきたい。 研究発表講演については、概要に記したように申し分ないと思っている。 また、共同研究者との連携も良好である。研究は、進展しているが、具体的な完全形態にまでは、至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、大学側からの要請(委員会活動)で海外に基本的に渡航はできなくなる予定である。最先端知識の取得のために、自身の学生を積極的に派遣してこのハンディーを補いたいと考えている。また、研究連絡については通信network環境を利用し直接の議論よりは劣るが、補完したいと考えている。 また、進行が共同研究3つと並行しているので、完成したものから執筆する。
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Research Products
(2 results)