2013 Fiscal Year Research-status Report
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24740029
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中村 隆 東京理科大学, 理工学部, 助教 (50532355)
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Keywords | ゼータ関数 / 普遍性 / 多重ゼータ関数 / ゼータ分布 / 無限分解可能分布 |
Research Abstract |
次の公表された論文の概要について述べる。 [1] j.w.w. Koji Tasaka, Remarks on double zeta values of level 2, [2] j.w.w. Lukasz Pankowski, Self-approximation for the Riemann zeta function, [3] A quasi-infinitely divisible characteristic function and its exponentiation, [1]重さが奇数であるレベル2の2重ゼータ値の張る空間の生成元を交代2重ゼータ値の明示公式を使うことにより与えた.さらに金子氏と田坂氏により与えられたレベル2の2重ゼータ値の和公式の別証明も与えた.[2] Pankowski氏と共同で,\lambdaを複素数とするとき,\zeta (s+\lambda+id\tau)は\zeta (s+i\tau)を近似できるかという問題を考えた.これまでの多くは2つのゼータ関数は2つとも絶対収束域又は臨界領域の場合だけ考察されていたが,今回は一つは絶対収束域,もう一つは臨界領域という場合も議論した.この論文でお互いに近似できない例も得られている.[3] 無限分解可能でない擬無限分解可能分布の特性関数f(t)は,あるu \in {\mathbb{R}}に対して$f(t)~u$は特性関数にならないことが知られている.佐藤健一氏により提起された,f(t)を特性関数とする擬無限分解可能な分布のどの例に対しても,$f(t)~u$が特性関数とならないようなuがどれだけあるのかという問題は解かれていなかったが,本論文ではある無限分解可能でない擬無限分解可能分布の特性関数g(t)は,その0以上の整数乗は特性関数となり,それ以外は特性関数にならないことを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数編の論文を公表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
概周期性と自己近似性の定量的な形に精密化することを考える.それと同時に普遍性の定量化の改良も目指す.概周期性と自己近似性の類似あるいは拡張も考え,それらの観点から種々の多重のゼータ関数の零点などの値分布についても研究する.また関数関係式によりゼータ関数の同時普遍性の非存在についても考察する. 一般のゼータ関数,多重ゼータ関数に限らず,楕円曲線に付随する$L$関数等に,概周期性,自己近似性等が拡張できるかという問題を考える.Euler積を持つ,あるいは持たないゼータ関数の値分布を比較研究することにより,Euler積と零点分布の関係についても考察する. Lerchゼータ関数のようなEuler積持たないゼータ関数にも,概周期性と自己近似性を定量的な形に精密化することを考える.さらにSelbergゼータ関数のようなReimann予想の類似が成立することが既に証明されているゼータ関数についても同様な研究をし,Reimann予想が未解決なゼータ関数と比較する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
専門書をあまり購入しなかった 洋書を購入する
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