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2013 Fiscal Year Research-status Report

閉路や木構造の存在を保証する不変量に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24740074
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

山下 登茂紀  近畿大学, 理工学部, 講師 (10410458)

Keywords閉路 / 全域木 / 次数和条件
Research Abstract

数年前,国立情報学研究所の小関氏と私は,ハミルトン閉路が存在するための「位数,連結度,独立数を含んだ次数和条件」に関して,次数和の頂点数を2頂点,3頂点,4頂点としたとき,その最良の下限は公差が「独立数-1」の等差数列をなすという規則性を発見した.この規則性は5頂点以上の次数和条件に関しても成立すると予想した.さらに,ハミルトン閉路の一般化である「指定された頂点を通る閉路」に対しても同様な規則性があることを示した.そこで,同じくハミルトン閉路の一般化である「指定された長さ以上の閉路」に対しても同様な規則性があるのではないかと考えた.
1.中国科学院の津垣氏と熊本大学の千葉氏との共同研究で,「指定された長さ以上の閉路」の4頂点次数和条件に対して,ハミルトン閉路と同様の等差数列的規則性があることを示し,それを2本の論文としてまとめた.現在,投稿中である.
2.津垣氏,千葉氏,小関氏,東京理科大学の古谷氏と共同研究を行い,小関氏と私による「ハミルトン閉路が存在するための次数和条件に関する予想」が正しいこと,つまり,次数和条件の最良の下限は公差が「独立数-1」の等差数列をなすという規則性がハミルトン閉路に関しては成立することを示した.現在,その証明の確認作業と論文の作成作業を行っている.
1と2の結果から,「指定された頂点を通る閉路」に対しても同様な規則性があることが期待される.さらに,これらの結果から,次数和条件に現れる不変量の関係式における規則性が明らかになった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1.申請時に計画していた「指定された長さ以上の閉路」が存在するための4頂点次数和条件と5頂点次数和条件に関する研究に対し,津垣氏と千葉氏との共同研究で,4頂点次数和条件に関して研究を行った.その結果,ハミルトン閉路の4頂点次数和条件の下限と一致することを示し,論文として完成させた.このことで,ハミルトン閉路と同様の等差数列の規則性がある可能性が大きいことがわかった.
2.ハミルトン閉路が存在するための次数和条件に関して,次数和の頂点数を2頂点,3頂点,4頂点としたとき,その最良の下限は公差が「独立数-1」の等差数列をなす.この等差数列的規則性は5頂点以上の次数和条件に関しても成立すると予想した.申請段階では,この予想は解決が困難であると考えていて,その取っ掛かりとして,5頂点次数和に対してこの予想が正しいことを示すという目標を掲げていた.しかし,津垣氏,小関氏,千葉氏,古谷氏と共同研究を行い,5頂点次数和条件だけでなく,5頂点以上の次数和条件に関して成立することが証明できた.現在,証明を精査し,論文としてまとめる作業を行っている.

Strategy for Future Research Activity

1.現在行っているハミルトン閉路に関する次数和条件の規則性の研究を推し進め,「指定された頂点を通る閉路」に対しても同様な規則性があることを示す.その証明はハミルトン閉路のときよりも長くなることが予想され,現在のハミルトン閉路に対する証明の簡略化作業が重要であると考える.そのため,現在の共同研究者との共同研究をこのまま継続する予定である.
2.全域木に対する次数和条件に関して,最近私は,「葉数が制限された全域木」や「指定された頂点を葉とする全域木」に関する幾つかの結果が,「指定された頂点を含む複数の閉路や道」に関する結果から導かれることを発見した.そこで,当初の研究計画を少し修正して,「指定された頂点を含む複数の閉路や道」の研究を行う.この研究で得られた結果は,全域木の結果を系として得るので,全域木に関する研究よりも幅広い研究となっている.これに関して,この研究の専門家である千葉氏,松村氏,松原氏との共同研究が最も効果的な方法であると考えている.現在,千葉氏と「指定された頂点を含む複数の閉路」の共同研究を行っている.また,松村氏と松原氏とも,「二部グラフにおける指定された道を含む複数の閉路」に関する共同研究を行う予定にしている.

  • Research Products

    (4 results)

All 2014 2013

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Spanning trees with a bounded number of branch vertices in a claw-free graph2014

    • Author(s)
      H.Matsuda, K.Ozeki and T.Yamashita
    • Journal Title

      Graphs Combin.

      Volume: 30 Pages: 429-437

    • DOI

      10.1007/s00373-012-1277-5

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Degree sum conditions for cyclability in bipartite graphs2013

    • Author(s)
      H.Okamura and T.Yamashita
    • Journal Title

      Graphs Combin.

      Volume: 29 Pages: 1077-1085

    • DOI

      10.1007/s00373-012-1148-0

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Spanning Caterpillars Having at Most k Leaves2013

    • Author(s)
      M.Kano, T.Yamashita and Z.Yan
    • Journal Title

      Computational Geometry and Graphs (Lecture Notes in Computer Science)

      Volume: 8296 Pages: 95-100

    • DOI

      10.1007/978-3-642-45281-9_9

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ハミルトン閉路が存在するための次数和条件2014

    • Author(s)
      山下 登茂紀
    • Organizer
      田澤新成先生ご退職記念 関西グラフ理論研究集会
    • Place of Presentation
      近畿大学総合社会学部
    • Year and Date
      20140221-20140221

URL: 

Published: 2015-05-28  

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