2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24740076
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
篠原 雅史 滋賀大学, 教育学部, 講師 (70432903)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 距離集合 / 離散幾何 / 部分構造 / 点の配置 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ユークリッド空間の n 点部分集合において,相異なる 2 点間の距離が丁度 k 種類出てくるとき,その集合を n 点 k-距離集合という.相似変換でうつり合うものを同型として,その同型類について考える.本研究において,円周上のn点k-距離集合について,k が n に対して十分小さいとき,その集合は正 m 角形 R(m) (m=2k+1 または 2k) の部分集合になることを示した.Erdos(1946), Altman(1963), Fishburn(1995), Erdos-Fishburn(1996) により,平面上の凸な n 点 k-距離集合 X に対して次の (1),(2),(3) が知られていた.(1) n は 2k+1 以下で,n=2k+1 のときは X=R(2k+1)となる.(2) n=2k のとき X=R(2k) か X は R(2k+1) の部分集合となる.(3) n=2k-1 で k=4,5,6 のとき X は R(2k+1) か R(2k) の部分集合となる.特に,(3) に関係して,Erdos-Fishburn は一般の k に対して成り立つこと予想している.逆に,n が 4k/3 くらいであると正多角形の部分集合にならないような無限個の n-点 k-距離集合を構成できる.本研究では,空間を円周に限定する代わりに,この境界に近いところで n-点 k-距離集合は R(2k+1) か R(2k) の部分集合になることを示した.現在,限界式を最良にするために,継続して研究を行っている.
2.三次元ユークリッド空間における,3 つの spherical shell の共通部分の直径の評価を行った.この結果により,三次元ユークリッド空間上の最大 3-距離集合の分類における数値計算の精度保証が与えられる.
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Research Products
(5 results)