2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24740095
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
戸松 玲治 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70447366)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | flow / Rohlin性 / 無限テンソル積作用 / 量子旗多様体 / 誘導作用 |
Research Abstract |
今年度は,主にvon Neumann環への実数群の作用と,量子群の無限テンソル積型作用について研究をした.まず実数群についてはRohlin性を持つ実数群の作用(以下flowと呼ぶ)を分類した.通常この類いの分類理論では,von Neumann環が因子環であること,あるいは単射的,McDuff性などを仮定しておくのだが,直積分を利用することで一般のvon Neumann環に対して取り扱えるようにした.また,不変的近似的内部性がRohlin性の双対概念であることを駆使して,無限テンソル積型flowの分類やCuntz環上のquasi-free flowの分類を行った.実際に,コサイクル共役に対する完全分類不変量として計算のしやすいものを発見できた.次にq変形量子群の無限テンソル積型作用については主に泉氏と私の先行研究により,不動点環の相対可換子環はポワソン境界を通じて量子旗多様体と同型であることが分かる.私はまず量子旗多様体(厳密にはその関数環)がI型因子環であることを示した.それゆえもとの無限テンソル積環は相対可換子環と第二相対可換子環とのテンソルの形に分離される.次に不動点環と第二相対可換子環の包含は,極大トーラスの極小作用から生じることを示した.これによりもとの無限テンソル積型作用は,その極小作用からの誘導作用であることが分かった.特に,量子SU(2)群の無限テンソル積型作用を完全に分類した.また,無限テンソル積型でない作用を非可算個作ることにも成功した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
群や量子群の作用について,当初の計画通りに成果を収めたため.
|
Strategy for Future Research Activity |
群と量子群の作用についてさらに研究を行っていく.現在はコンパクト群の作用の研究は休止しているが,flowや量子群の研究がある程度まとまったときには,そちらの研究も行っていく.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度3月納品のため,平成25年度4月末計上.
|
Research Products
(5 results)