2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24740109
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
勝良 健史 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (50513298)
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Keywords | 数学 / 関数解析 / 国際情報交換 / カナダ:デンマーク / 作用素環 / 分類 |
Research Abstract |
平成25年度は,新たに2本の論文を書き,2本の論文の掲載が決定し,そして2本の論文が雑誌に掲載された.また国内外の研究集会に参加し,研究成果の発表や関係研究者との研究討論を行った.このように計画は順調に進んでいる. 交付申請書に記載した「研究の目的」内に書かれている「(i) 良い有限空間Xに対して,K-webを拡張したX上のC*環の不変量を提案し,それが純無限などの良い性質を満たすC*環のクラスに対して完全不変量となっていることを示す」と「(ii) (i)で挙げたXに対して,実次元0などの条件下で(i)で提案した不変量をより簡単な不変量に置き換えることができることを示し,その不変量に対する実現問題を解決する」という2つの結果をArklint氏とBentmann氏と共同で示し,論文にまとめ発表した.昨年度に公表したArklint氏とBentmann氏との共著は上の結果を用いながら,「研究の目的」内で説明されている「グラフ環の特徴づけ予想」をある種の有限空間のクラスに対して解いた論文であるが,それが雑誌に掲載が決まった. また,Eilers氏,Ruiz氏,Tomforde氏と新しい共同研究を始め,論文を1本発表し,雑誌の掲載が決まった.この結果は有限空間上のグラフ環の分類をする上で有意義な結果である. 上記の研究の多くは,デンマークやカナダでの研究交流を通して進んだ.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究の目的」の(i),(ii)や「グラフ環の特徴づけ予想」に関して一定の結果を出し,それが評価されている.また,交付申請書記載時には気付いていなかったグラフ環に関する新しい結果を得ることもできた.この結果は本研究の目的に有意義であると期待している. これらの結果は現在も進展しており,14年度以降に新たな結果が出て発表できることが期待できる. 以上のことから現在のところ,本研究はおおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
14年度も,これまでの研究を継続,発展させ,交付申請書に記載した目標を1つずつ達成していきたい. 具体的には,すでに得られた,有限空間上のC*環の不変量に関する結果とその「グラフ環の特徴づけ予想」への応用を,より広いクラスの有限空間に対して得ることと,現在進行している「(iii) 実次元0グラフ環に対して半群を用いた不変量を定義し,これが完全不変量であることを示す」の研究を続けることを行いたい. また,新たに始まった多角的にグラフ環の構造を調べるという研究も行っていく予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画していた物品の購入を延期したため. 13年度に購入予定で延期したプリンター,計算機等の物品を購入する予定である.また,これまで同様,国内外で行われる研究集会で発表をしたり最新の情報を収集し,国内外の研究協力者と直接会い議論をするため,国内および国外への旅費として研究費を利用する予定である. 最先端の研究分野に関する最新の情報を得るためや,関連分野の文献を入手する予定である.さらに,本研究に関わる様々な資料を収集,整理するため人を雇い謝金を払う可能性もある.
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