2014 Fiscal Year Annual Research Report
汎惑星形成理論を用いた太陽系外地球型惑星の形成と進化に関する数値計算
Project/Area Number |
24740120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 貴教 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (70614064)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 太陽系外惑星 / 地球型惑星 / 惑星形成論 / 生命居住可能惑星 / 初期地球 / 巨大衛星 / 冥王代 / 後期重爆撃 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、太陽系外地球型惑星について、その形成と進化の過程を議論する。最終年度は一連の研究のまとめとして、これらの惑星の生命存在可能性に焦点を絞った研究を進めた。 まず、巨大天体衝突の破片が地球型惑星に再集積する際に、惑星の初期進化に対して力学的および化学的に大きな影響を与える可能性を指摘し、これまでとは全く異なる新しいシナリオを提案した。このシナリオを踏まえた新しい太陽系形成論の枠組みを Sasaki (2014) でまとめ、宇宙生物学の研究会を含む多種多様な場で発表・議論を行った。本シナリオにおいて、生命の進化と発生に有利とされる、還元的な大気環境を長期間保持する可能性を提示したことは、一般的な地球型惑星における生命居住可能性を議論する上で、非常に重要である。 一方、太陽系外の巨大ガス惑星周りで、地球サイズの衛星が形成される可能性、およびその天体上での生命居住可能性についての研究も行い、その結果を Heller, Sasaki et al. (2014) にまとめた。超巨大ガス惑星の周りには、放射性熱源などの内部熱のみで十分なエネルギーを獲得できる、地球サイズの巨大衛星が形成される可能性があることが示唆された。こちらも宇宙生物学に関する雑誌で発表しており、分野横断的に様々な議論を展開しているところである。 さらに、一般の系外惑星におけるハビタビリティを地球の観点から制約するために、地球の冥王代における天体衝突である後期重爆撃の影響についても検討し、こちらも Shibaike, Sasaki & Ida (submitted) として査読論文を投稿済みである。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Formation, Habitability, and Detection of Extrasolar Moons2014
Author(s)
René Heller, Darren Williams, David Kipping, Mary Anne Limbach, Edwin Turner, Richard Greenberg, Takanori Sasaki, Émeline Bolmont, Olivier Grasset, Karen Lewis, Rory Barnes, Jorge I. Zuluaga
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Journal Title
Astrobiology
Volume: 14
Pages: 798-834
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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