2014 Fiscal Year Annual Research Report
3次元太陽フレア数値シミュレーションによる粒子加速モデリング
Project/Area Number |
24740132
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
西塚 直人 独立行政法人情報通信研究機構, 電磁波計測研究所 宇宙環境インフォマティクス研究室, 研究員 (10578933)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 太陽フレア / 粒子加速 / 数値シミュレーション / 宇宙天気予報 / 磁気リコネクション / X線観測 / 電波観測 / プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽フレア数値モデリングにより、太陽フレアの非定常かつ3次元的なエネルギー解放を解明しつつ、その中でのダイナミックな粒子加速過程を調査してきた。さらに電波・硬X線観測との比較から本モデルの検証を行い、粒子加速を含めた太陽フレアの基礎物理過程の解明が本研究の目的である。特に間欠的な短時間加速(1秒以下)と磁気ループ捕捉による長時間加速(1-10分)の違い、陽子(イオン)と電子の加速の違いを明らかにすることが重要であり、本年度は電流シート中での陽子の間欠的な加速の他、磁気ループの捕捉陽子の運動をより長時間で追尾した。ピッチ角の大きな高エネルギー陽子は磁気ループに捕捉されてバウンス運動を繰り返す。電子に関してはまだ計算途中であり、今後継続して解析を行う予定である。 また研究期間途中にチェコ共和国Ondrejov観測所に2カ月滞在し、太陽電波大家のKarlicky教授とBarta研究員らの協力のもと、高時間分解能太陽電波スペクトルと本研究結果とを比較する機会を得た。電波では、閉じた磁場に捕捉された電子ビーム群が上(もしくは下)方向にゆっくり移動するのが観測され、数値シミュレーションで示された電流シート中の小さな磁束管(プラズモイド)運動と間欠的な加速機構との関連性を裏付けた。さらにプラズモイドの噴出速度と粒子加速(観測的には硬X線・電波放射)との時間相関を発見し、観測理論の両者で比較した。最後に本研究結果を総括して国内国外の学会にて招待講演および成果発表を行い、電波・硬X線観測との比較研究に関して科学論文投稿・出版し、残りに関しても現在投稿・改訂作業を行っている。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] 25 Years of Self-Organized Criticality: Solar and Astrophysics2014
Author(s)
Aschwanden M. J., Crosby, N. B., Dimitropoulou, M., Georgoulis, M. K., Hergarten, S., McAteer, J., Milovanov, A. V., Mineshige, S., Morales, L., Nishizuka, N. 他5名
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Journal Title
Space Science Reviews
Volume: -
Pages: 1, 120
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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