2013 Fiscal Year Annual Research Report
無機化合物の結晶学的カイラリティの制御可能な新規不斉合成手法の開発
Project/Area Number |
24740207
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
高阪 勇輔 青山学院大学, 理工学部, 研究員 (60406832)
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Keywords | カイラル磁気構造 / カイラル磁性体 / 不斉合成 / DM相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は、無機化合物の結晶構造を制御出来る合成手法を開発し、無機カイラル磁性体の結晶構造と磁気構造のカイラリティ結合を実験的に検証することである。本研究で得られた主な成果を以下に記す。 (a) 無機カイラル磁性体の大型単結晶育成 撹拌法を導入することにより水溶性カイラル磁性体において結晶カイラリティを単一にした単結晶試料の育成が可能となった。さらに、育成条件の最適化を行うことで、単一の結晶カイラリティドメインを保持したまま、10倍の体積の単結晶を得ることに成功した。 (b) 結晶と磁性のカイラリティ結合の検証 結晶構造を左手系に制御したMnSiにおいて磁場中にてカイラル磁気ソリトン格子を形成することを実験的に検出することに成功した。磁場中偏極中性子回折測定を実施したところ、らせん磁気構造形成による磁気衛星反射に加え、高次の磁気衛星反射の観測に成功し、カイラル磁気ソリトン格子が形成されていることが判明した。また、これらの磁気衛星反射の偏極率を評価したところ、カイラル磁気ソリトン格子は左巻きであり、結晶構造のカイラリティと結合していることが判明した。
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Research Products
(25 results)
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[Journal Article] Chiral Magnetic Soliton Lattice in MnSi2014
Author(s)
Y. Kousaka, N. Ikeda, T. Ogura, T. Yoshii, J. Akimitsu, K. Ohishi, J. Suzuki, H. Hiraka, M. Miyagawa, S. Nishihara, K. Inoue, and J. Kishine
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Journal Title
J. Phys. Soc. Conf. Proc.
Volume: 2
Pages: 010205/1-6
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 無機カイラル磁性体におけるカイラル磁気ソリトン格子の検証2014
Author(s)
高阪勇輔, 大石一城, 鈴木淳市, J. Zhang, P. Miao, 石川喜久, 鳥居周輝, 神山崇, 平賀晴弘, J. Campo, 井上克也, 岸根順一郎, 秋光純
Organizer
物構研サイエンスフェスタ2013
Place of Presentation
つくば国際会議場エポカル
Year and Date
20140318-20140319
Invited
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[Presentation] CrM3S6 (M = Nb, Ta)のカイラルらせん磁気秩序の検証2014
Author(s)
高阪 勇輔, 小椋隆弘, 池田直樹, 吉井冬破, 秋光純, J. Zhang, P. Miao, 石川喜久, 鳥居周輝, 神山崇, 大石一城, J. Campo
Organizer
物構研サイエンスフェスタ2013
Place of Presentation
つくば国際会議場エポカル
Year and Date
20140318-20140319
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[Presentation] Chiral Magnetic Soliton Lattice in MnSi2013
Author(s)
Y. Kousaka, N. Ikeda, T. Ogura, T. Yoshii, J. Akimitsu, K. Ohishi, J. Suzuki, H. Hiraka, M. Miyagawa, S. Nishihara, K. Inoue, J. Kishine
Organizer
International Symposium on Science Explored by Ultra Slow Muon (USM2013)
Place of Presentation
Kunibiki Messe
Year and Date
20130809-20130812
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