2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24740256
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
北畑 裕之 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20378532)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アクティブマター / 非平衡系 / 自己駆動液滴 / マランゴニ対流 / 表面張力 / 分岐 / パターン形成 / 散逸構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、界面張力勾配がある系でマランゴニ効果により駆動される液滴の自発的運動と変形の関係について、一般的な理解を得ることを目的として研究を進めている。本年度は、主に以下の二つの研究を行った。 (I)25年度に引き続き、自己駆動する物体の形状を固定した場合についての解析を行った。樟脳・水系をモデルとすることにより、樟脳粒の形状を変えることでどのような運動が起こるかを考えた。これまでは円からの微小変形のみの議論であったが、26年度は、変形が大きな場合に関してどのようにアプローチできるかを考察した。また、複数個の楕円形の樟脳粒を浮かべた時の相互作用に関しても拡散場を通した相互作用がどのように記述できるかを議論した。さらに、それに対応する実験系も構築し、理論と比較した。今後、数値計算、解析計算を含め、形状も楕円だけではなくほかのモードの変形の場合を議論することにより、研究がさらに発展すると期待している。 (II)界面活性剤の吸着・脱着とともに水相中を運動する油滴に関して、液滴の運動と変形の相関に関する解析を行った。その際、実験により得られた画像から、楕円変形のモードを抽出するアルゴリズムの開発を目指した。これまで変形が小さい場合にはモーメントを計算することにより変形の大きさが得られることを明らかにしていたが、変形が大きな場合においても、楕円形に近似することで変形の度合いを定量化し、速度との関係を議論することが可能になった。今後は変形と速度の変化の時間相関などを測定することにより、運動と変形がそれぞれどのように互いを駆動、または、抑制しているのかを議論することができると期待している。
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Research Products
(9 results)