2013 Fiscal Year Research-status Report
世界最大級の海洋コアコンプレックスにおける流体浸透過程の解明
Project/Area Number |
24740344
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
針金 由美子 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (90569360)
|
Keywords | デタッチメント断層 / 流体 / 下部地殻物質 / マントル物質 / ゴジラメガムリオン |
Research Abstract |
現在は,交付申請書に記載した平成25年度後半から平成26年度前半まで実施する予定の「デタッチメント断層の発達過程を明らかにし,岩石―流体反応時における流体の特徴とその際の岩石-流体反応式を決定し,物質移動量を定量的に見積もる」ため,前年度に得られた地球化学データの処理を進めている状況である.これらのデータ処理のために数値計算,可視化,プログラミング用アプリケーションである「MATLAB」を一式購入した.さらに,国内・海外の大学や研究所に在籍する共同研究者との研究打ち合わせを行った. また,ゴジラメガムリオンの3地域から採取された変形したはんれい岩に含まれる角閃石の微量元素組成データについて,国際学術誌へ論文を執筆中である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的にある「デタッチメント断層に浸透する流体の特徴」について,前年度に海洋プレート下部物質であるはんれい岩とかんらん岩から構造地質学的・地球化学的データ取得を行ってきた.現在はそれらのデータを処理しているところであり,本研究はおおむね順調に進展している.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,現在までに得られている結果について論文を投稿する.そして,研究目的にある「岩石-流体反応における物質移動過程」のおけるモデル解析のため,プログラミングの整備および一連のデータ処理システムを構築する.また,前年度から引き続き,得られた結果は積極的に国内外の学会にて報告するほか,共同研究者との研究打ち合わせを行う予定である.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度で設備費や旅費について利用した使用額の残りを平成25年度へ引き継いだが,繰り越した使用額が消化せずにそのまま残ったためである. 主に国内・海外への学会参加および,共同研究者との研究打ち合わせのための旅費,論文執筆にかかる英文構成費と,分析装置にかかる消耗品費に使用する予定である.
|