2014 Fiscal Year Annual Research Report
プレソーラー粒子の超高感度分析による先太陽系史の解明
Project/Area Number |
24740361
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
江端 新吾 北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (10578371)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プレソーラー粒子 / 宇宙化学 / 先太陽系史 / スパッタ二次中性子質量分析 / イメージング / プログラミング / 年代測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度においては,研究開発を進めるとともに本研究成果を積極的に社会にアピールすることを行った.プレソーラー粒子の超高感度分析による先太陽系史の解明についての研究成果の発表を多方面において行った結果,学内外において広報の効果を実感することができた.特に企業との連携により,本研究成果,特に超高感度極微量質量分析システム"LIMAS"による最先端の分析手法の応用について多くの示唆を得ることができた.8nmというビーム径の超高感度イメージング手法は世界でもトップレベルであり,今後本成果を活かし研究を進めていくことができれば,産学連携を促進しするハブとして社会に貢献する日も近いと考えられる. 本研究は主にLIMASという最先端の装置による分析手法の開発の成功が鍵を握っているが,最先端が故に装置の安定性をいかに確保するかが最重要の課題となっていた.装置の安定性を確保するためには様々なノウハウの蓄積が必要であるが,これまでの実験結果から多くのノウハウを蓄積することができ,その結果LIMASを用いた分析手法の開発については研究実施計画どおり進めることができた.最終年度においても主たる構成要素であるレーザーが不安定で半年間使用不可となるトラブルに見舞われた.このような状況下においても,開発した手法を用いてGenesisサンプルおよびはやぶさサンプルの分析に成功した.この結果は本研究成果が世界のトップレベルであることを証明した一例である. 本研究は宇宙化学分野に留まらず,様々な分野にまたがり発展する可能性を秘めた研究であることは間違いない.今後も引き続き成果を活かすべく確実に一つ一つの課題解決を進め,研究を続けていく必要がある.
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