2012 Fiscal Year Research-status Report
光解離反応による同位体効果を用いた古大気全圧の推定
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24740364
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成24年度は32,33,34,36SO2サンプルの合成と生成を行った。SO2ガスの生成後に、ガスクロマトグラフィーによるCO2とH2Oの痕跡量を完全に分離できた。ガス取扱い真空ラインの立ち上げを行いSO2の吸収断面積を測定する際低圧力(0.1-0.5mbar)で測定ができるようになった。本研究の目的とするSO2ガスの真空紫外線スペクトルをモノクトルメーターで行うため、装置を改良し、スペクトルメーターに固定しているサンプルで測定ができるようになった。定システムの構築、およびサンプルの合成と生成ができたためガスサンプルの量を変更しながら各々のアイソトポログの吸収断面積を測定し始めた。現在、得られたデータを解析しており、吸収断面積と圧力の依存性を調べている。このデータによって、平成25年度に行う実験の計画が決定される。地質記録における古大気MIFの解明をするには,32,33,34,36SO2の紫外線スペクトルが必要である。これらのスペクトルをモデルに導入する予定であるが、このモデルも開発する必要があった。平成24年度はモデル開発も行い、硫黄、炭素、酸素元素の化学循環を導入し、還元的な大気中にオルガニック・サルファー化合物の生成が再現できた。平成25年度は、圧力-吸収断面積の関係をパラメター化して、古大気の全圧力状態とMIFの関係を調べることによってどの大気状態が地質記録を再現するか比較をしながら最終的な考察をする
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では;1、32,33,34,36SO2サンプルの合成と生成。2、分光測定システムの改装。3、ガス取扱い真空ライン立ち上げ の3点を平成24年度の目標としたが、これら3点とも順調に進んだ。測定システムの温度制限が可能となるジャケットを今年度に導入する予定であるため、この点に関しては計画書で書かれている順番は若干変わっている。 また、得られた結果による圧力と吸収断面積の関係を調べ始め、平成25年度は様々な希釈ガスによる圧力の効果を調べる。また同時並行で進んでいる、本研究をまとめるモデルにオルガニック・サルファー化合物の生成を導入することができたため、計画以上に進行をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は測定システムの構築、およびサンプル生成ができたため、データの収集を始めた。平成25年度は、希釈ガスの種類と量を変更しながら各々のアイソトポログの吸収断面積を測定する。また温度制御ジャケットを用いることによって温度の効果も調べる。 地質記録における古大気MIFの解明をするには32,33,34,36SO2の紫外線スペクトルが必要である。平成24年度にはモデル開発を行い、硫黄、炭素、酸素元素の化学循環を導入して還元的な大気中にオルガニック・サルファー化合物の生成が再現できた。平成25年度は、圧力-吸収断面積の関係をパラメター化し、古大気の全圧力状態とMIFの関係を調べることによってどの大気状態が地質記録を再現するか比較しながら最終的な考察をする
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は追加サンプルの購入で研究費の50%を利用する。その他の研究費は学会発表(25%)、査読論文(25%)に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)